選択制・ジェンダーフリー・リサイクル対応 フジテックの新ユニフォームがグッドデザイン賞に選出
フジテック(滋賀県彦根市)が導入した新ユニフォームが、「2025年度グッドデザイン賞」を受賞した。受賞対象は、2024年に導入された新標準型エレベーターとのダブル受賞。従業員の多様な価値観に対応しながら、安全性・機能性・快適性を追求したユニフォームとして高く評価された。
本記事では、受賞理由を中心に、刷新プロジェクトの取り組みを紹介する。なお、新ユニフォーム導入の経緯や詳細な仕様については、2024年4月掲載の記事で詳しく紹介している。
アイテムや着用の選択は個人の判断を尊重、持続可能性にも配慮
グッドデザイン賞では、見た目の美しさだけでなく、課題解決力や社会への貢献性も評価の対象となる。今回のフジテックのユニフォームは、単なる作業服の刷新にとどまらず、企業としての「働き方の多様性への対応」や「サステナビリティ」への姿勢を表現した点が高く評価された。
新ユニフォームは、性別や職種に関係なく着用できるジェンダーフリー設計を採用。従業員一人ひとりが自由にアイテムを選べる選択制とし、安全性確保が必要な場合を除き、着用を必須としない制度へと変更した。
また、アイテム数を従来の34アイテム(259点)から6アイテム(48点)へ大幅に削減。過剰な生産や在庫、廃棄のリスクを抑え、持続可能な運用につなげている。使用済みユニフォームのケミカルリサイクルによる再資源化の仕組みも導入し、サステナビリティの観点からも評価を得た。
全国キャラバンで600人超の声を反映、プロジェクト型で進行
ユニフォーム刷新は、単なるデザイン変更ではなく、現場の声を反映したプロジェクト型の取り組みとして進められた。2021年9月のプロジェクト開始以降、全国キャラバンを展開し、幅広い職種・年代の従業員600人以上の意見を直接ヒアリングしている。
例えば、夏場の通気性や速乾性、特定の動きを繰り返す業務に配慮したストレッチ性の要望など、作業性を重視したブラッシュアップが行われた。その結果、快適性と機能性の両立に成功し、現場からの評価も高いという。
また、「色々な着こなしをしたい」という声に応えるために、裾を絞れる仕様を採用。これによりシルエットのバリエーションが広がり、機能面でも職種ごとの最適化につながった。
意見を取り入れることで、作業時を想定したブラッシュアップにもつながった。夏場の通気性・速乾性を求める声が多かったことや、特定の動きを繰り返すことが多い業務を配慮して、ストレッチ性を重視した素材を採用。作業性の効率性が大きく向上し、デザイン面でも改善されたため、どの拠点でも好評だったという。
審査員からは「社員一人ひとりが誇りをもち、ブランドの主体となる姿勢を体現する取り組みとして意義深い」との評価を受けている。
ユニフォームリニューアル・プロジェクトには、オンワードコーポレートデザイン(東京都千代田区)が参画。同社は企業のユニフォーム製作のコンセプト策定からデザイン・製作まで一気通貫で行う、コンサルティングサービスを提供している。
フジテックのユニフォームは、マタニティデザインのラインアップ追加など、さらなる多様化への対応も予定している。
発表の詳細は同社公式リリースで確認できる。