猫が『尻尾を触られると怒る』4つの理由 守ろうとする意味や信頼を失うNG行為も解説
猫の尻尾の役割と守ろうとする意味
猫の尻尾は単なる飾りではなく、猫が生きる上で多くの重要な役割を担っています。
✔高い場所を歩くときなどにバランスを取る
✔角度や振り方で感情表現をする
✔体に巻き付けて体温調節をする
✔猫同士のコミュニケーションに使う
人間や他の猫に対してコミュニケーションを取るのに使い、感情を表すアンテナにもなり、狭い場所や高所を歩く時に体の舵を取るツールにもなるのです。
尻尾を体に巻きつけたり隠したりするのは「触らないで」「落ち着きたい」というサインです。安心しているときは自然に垂らしているため、猫の気持ちを読むうえで重要なポイントになります。
尻尾は猫にとってなくてはならない器官であり、とてもデリケートな部位です。尻尾を守る行動は自己防衛であり、同時に飼い主に対する「信頼のバロメーター」でもあるのです。
猫の尻尾を触ると怒るのはなぜ?
猫の尻尾を触ると、急に噛み付かれたりするなどして怒られてしまいます。それは、尻尾が非常に繊細な部位であることや、猫の本能が影響しているからです。愛猫の信頼を失わないためにも、どうして猫が尻尾を守ろうとするのかをきちんと理解しておきましょう。
1.神経が集中していて敏感だから
猫の尻尾には多くの神経が通っており、少し触れただけでも刺激が強く伝わります。特に根元付近は神経の密度が高く、無理に触ってしまうと「痛い!」と感じることもあるため注意が必要です。
2.体のバランスを崩されるから
尻尾は猫の体のバランスを取ることができる重要な器官です。動いている最中に触られると姿勢が乱れ、猫が不快な思いをしてしまいます。突然触ると、反射的に噛んだり引っかいたりするのもこのためです。
3.狩猟本能による防衛反応
猫の体の中で目立ちやすい尻尾は外敵に狙われやすい部位です。野生時代からの名残で、猫は本能的に「尻尾を守らなければ危険だ」と感じ、触られると反射的に尻尾を体に巻きつけるなどして守ろうとします。
4.過去に嫌な経験をした記憶がある
尻尾を守ろうとする理由の一つには、猫自身の苦い経験や辛い体験が関わっているケースもあります。子猫時代に尻尾を強く引っ張られた、病院で痛みを伴う処置をされたなど、嫌な記憶が残っている場合、触られるたびに警戒して怒るようになることもあるのです。
尻尾にまつわるNG行為
猫との関係を壊してしまうNG行為は意外と多いです。
✔尻尾をつかむ
✔しつこく触る
✔尻尾を踏む
✔猫の感情を無視して触る
どれも猫にとって大きなストレスとなり、信頼関係を損ねる原因になります。猫が嫌がるサインを見逃さず、距離感を大切に接することがポイントです。
まとめ
猫の尻尾は、バランス・感情・体温・防衛といった多機能な器官です。神経が密集し、猫の心身にとって非常に繊細な部分であるため、むやみに触るのは厳禁です。
尻尾を守る行動は「安心できる距離を保ちたい」という猫からのメッセージ。尻尾に限ったことではありませんが、無理に触るより、猫が自ら寄ってきたときに優しくなでる方が信頼を深められます。
猫の尻尾は「心の声」。扱い方ひとつで猫があなたをどれだけ信用するかが決まるといっても過言ではありませんので、尻尾を通して猫の気持ちを読み取り、快適で安心できる環境を整えてあげましょう。