万博でも披露の神事踊 優雅に舞う 伊賀・勝手神社
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている風流踊の1つ「勝手神社の神事踊」が10月12日、三重県伊賀市山畑の同神社で奉納された。太鼓や笛の音が境内に響き、優雅に舞う姿に多くの人が見入った。
同神社の神事踊は、悪疫退散や雨乞いなどを目的に江戸時代中期から続くとされている。華やかに枝垂れる「オチズイ」を背負い胸に「カッコ」と呼ばれる太鼓を付けた「中踊り」や、赤い布を巡らせた花笠をかぶって大太鼓を打つ「楽打ち」、歌を唄う「歌出し」などの役があり、祈りを舞に託す。9月22日には大阪・関西万博の会場でも披露された。
この日は、御旅所から神社まで約1キロの道のりを約20人の踊り子らが練り歩く「御渡り」の後、境内で踊りが始まった。通常は約2時間の内容だが、開始から間もなく雨が降り出したため、一部のみ奉納した。