大竹しのぶ主演、こまつ座『太鼓たたいて笛ふいて』が開幕 舞台写真&演出・栗山民也らコメントが到着
こまつ座 第152回公演『太鼓たたいて笛ふいて』が2024年11月1日(金)紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕。舞台写真ならびに主演の大竹しのぶ、演出の栗山民也よりコメントが到着した。
昭和10年、若き日の貧しくも奔放な浮草暮らしを詩情豊かに描いた『放浪記』で、華やかに文壇に登場した林芙美子。『太鼓たたいて笛ふいて』では、ベストセラー作家となった林芙美子の日中戦争が迫る1935年(昭和10年)から第二次大戦を経て、47歳で心臓麻痺で急逝する戦後1951年(昭和26年)までの16年間の軌跡をたどる。
今回は、2002年の初演から芙美子を演じた大竹しのぶと新たに魅力的なキャストを迎え、井上ひさし生誕90年 最後の演目として上演。11月30日(土)まで紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演後、大阪・福岡・愛知・山形公演へと続く。
演出家 栗山民也コメント
なんだか毎日の稽古がとても楽しかったせいか、本読みから通し稽古へのほぼ一ト月に何をしてきたのか、はっきりと思い出せないのです。6人の俳優たちのいろんな絡み合いの絵が頭の中を巡り、その背後には劇中のたくさんの音楽が絶えず流れています。とにかく熱くなって多くを喋っていたこともおぼろげで、あっという間の初日なのです。激動の時代が目まぐるしく変転するこの熱い温度を持った作品が、今の世界の現在とあまりにも重なり合っていたせいかもしれません。
まるで今回の公演のために書かれたような、そんな感じの、とんでもなく愉快でとんでもなく厳しい芝居です。
大竹しのぶ/ 林芙美子役
もう一度やりたいとずっと願っていたことが、やっと叶いました。
今回は5人の新しいキャストの方々を迎えての、5度目の上演。
今この状況の世界だからこそ、多くの人に観て貰いたいと心から思うのです。
井上ひさしさんがいつも言っていた言葉「いいお芝居ですね。僕はこの芝居が大好きなんです」。
またそう言って頂けるよう、みんなでクリスマスの山形公演まで、一回一回頑張ってゆきます。
幸せです。
撮影=宮川舞子