2,000万で建てた家ってどう?事例や費用の内訳を解説
家の建築を検討している方の中には、「2000万で建てた家って存在するの?」「2000万で家が建てられるって本当?」「2000万で建てた家の事例を知りたい」といった疑問や要望を抱えている方が数多くいます。家を建てる際はできるだけ安価に抑えながら、住み心地の良い家をつくりたいものですよね。 上記のような「2000万で建てた家って存在するの?」といった疑問に対する答えとしては、原則「可能」です。しかし、2000万で家を建てるにはいくつかのポイントを押さえておくことも重要。2000万という限られた資金の中で家を建てるため、優先順位をつけて家づくりを行う必要があります。 しかし、理想の家を建てることは難しいのも事実。そこでこの記事では、2000万で建てた家の事例と、建てるためのポイントについて解説していきます。
2000万で建てた家の事例
2000万で家を建てる際は、実際に2000万で建てた家の事例を知っておくことが重要です。2000万でどのような家が建つのかイメージが湧かないまま家づくりを始めてしまうと、当初思い描いていた理想の家と違ったという事態にもなりかねません。 ここでは、実際に2000万円で家を建てた事例をご紹介。2000万の予算内で理想の家を建てられそうか、イメージしてみてください。
2000万で建てた家の事例①30坪程度4LDKの家
1つ目の事例は、敷地面積が66.12坪、建物面積が32.81坪の2階建て4LDKの2000万で建てた家です。2台分の駐車場と庭付きで、4人家族が住むには十分な広さの家。敷地面積が広く庭が大きいため、物置を設置したり、子どもとゆったりと遊んだりできるので、ファミリーに最適です。 ただし、この家の場所は北海道の江別市にある家であるため2000万円台で出来たもの。東京などの都心部で、土地を購入して同じような家を建てようとすると、2000万で建てることはできません。 上記のように、家を建てる場所によって土地の値段は大きく変化します。自分の立てたい場所の土地はいくらなのか、2000万で建てられるかどうかなど、気になる相場を確認しておくことが大切です。
2000万で建てた家の事例②3LDKの平屋の家
2つ目の2000万で建てた家の事例は、20帖ある広々したリビングがある平屋。建物面積が27.55坪、敷地面積が65.62坪ある家となっています。間取りは3LDKで各部屋6帖ずつあり、人気のシューズクロークなどもある使い勝手のよい家です。リビングには大きな窓が設置されているため、日当たりもよい家の造りになっています。 ただし1つ目の家と同様、地方にある家であるため、2000万で建てることができています。東京などの都心部で2000万家を建てる場合には、あらかじめ土地を持っておく必要があります。親や親族から、土地を譲り受けられる方は、参考にしてみてください。
2000万で建てた家の事例③2階建て3LDKの家
3つ目の事例は、51坪のゆとりある敷地に建てられた2階建て3LDKの家。20帖の広々したLDKがあり、ウォークインクローゼットやファミリークロークなどがあるため、収納が多く使いやすい2000万で建てた家となっています。アイランド型のシステムキッチンや浴室暖房乾燥機など人気の設備も設置されており、1階に水回り関係が集中しているなど家事もやりやすいように設計されています。 ただし、この2000万円で建てた家も静岡県菊川市にある家であるため、東京など土地が高い地域では同じ家を2000万円で建てることは難しいでしょう。土地代が比較的安価な郊外に家を建てようかと悩んでいる方は、参考にしてみてください。
注文住宅を建てるためにかかる費用
2000万円で家を建てるためには、どのくらい建物や土地にお金を充てられるのでしょうか。ここでは、土地代以外で注文住宅を建てるのにかかる費用について解説します。
本体工事費用
本体工事費用とは、家本体を建てる際にかかる費用のことです。その費用の内訳としては、基礎や建物、外装や内装、建物を建てる人件費などがあります。 一般的に注文住宅でかかる本体工事費用は、土地代を除いた全体の費用の約70%を占めるといわれています。 たとえば、親や親族から土地を譲り受けて2000万円で家を建てる場合、本体工事代として約1400万円使うことができます。ただし、この金額はあくまでも目安です。 実際は、構造体の種類や設備、間取りなどで費用は異なりますので、詳細の金額を知りたいときは住宅会社などに見積もりを依頼するようにしましょう。
付帯工事費用
付帯工事費用とは、建物本体以外にかかる建築費用のことです。主な内訳は、以下となります。 ・門や塀、駐車場などの外構工事費用 ・給排水工事費用 付帯工事費は、土地代を除いて注文住宅全体の費用に対して「約20%程度」が目安になります。
諸経費の相場
諸経費とは、家を建てる際にかかる本体工事と付帯工事に含まれない手数料や税金などのことです。該当する費用には、さまざまなものがありますが、家を建てる際の諸経費の主な内訳は以下の通りです。 ・印紙税 ・ローン借入費用(融資事務手数料など) ・保険料(火災保険や地震保険) ・登記費用(抵当権設定登記など) ・土地の仲介手数料 ・不動産取得税 ・地盤調査費用 ・地盤改良費用 なお、上記の諸経費の相場は、注文住宅の建築費用を合計した金額の5~10%程度といわれています。注文住宅の建築費用について建築家が解説した記事はこちら! >>
家を建てるにはいくらかかる?建築士が徹底解説!2000万で家を建てる方法
ポイントを押さえておかないと、2000万で理想の家を建てることは不可能です。ここでは、2000万円で家を建てる際のポイントについて解説しますので、参考にしてください。
2000万で家を建てるポイント①すでに土地を所有している
すでに家を建てるための土地を所有している場合、家の建設費に2000万円を使用できます。そのため、2000万円の予算内で理想の家を建てられる可能性は高いでしょう。土地を所有していなくても、親や親族から譲り受けられる場合も同様です。土地代にかかる資金分をすべて建築費に充てられるため、2000万円の予算でも十分建築費用に回すことが可能。理想の家により近づくでしょう。
2000万で家を建てるポイント②安価な土地を購入してローコスト住宅で建てる
土地を所有していない場合は、自分たちで土地を探して購入する必要があります。家を建てるエリアによっては土地代が高く、土地の購入費用だけで2000万円の予算を超える可能性もあるため注意が必要です。2000万円で家を建てるためには、多少立地条件を妥協して土地の購入費用を抑えなければいけません。 さらに土地を購入する場合は建設費を抑える必要があるため、1000万円程度で建てられるローコスト住宅を検討するのがよいでしょう。ローコスト住宅で建てる場合、通常の注文住宅よりも間取りの自由度が低いなどのデメリットもあるため、2000万で家を建てる際は譲れない部分がどこかも考慮しながら間取りを決める必要があります。
2000万で家を建てるポイント③シンプルな家を建てる
2000万円で家を建てるには、建築費用を抑えるためにシンプルな家を建てることも重要。 間取りが複雑な家や家のデザインが奇抜な場合、費用がかかってしまうためです。デザインや間取りの自由度よりも「2000万円以内で建てること」というように価格を優先したい方は、住宅会社の規格に合ったシンプルな家を建てることをおすすめします。 住宅会社の中には、海外の工場で規格化された建材を大量に生産し、その建材をプラモデルのキットのように現地で組み立てることで材料費と人件費を抑えている会社もあります。そういったローコストで家を建てられる会社を利用することで、2000万で建てた家に一歩近づくでしょう。
2000万で家を建てるポイント④建売住宅を検討する
建売住宅の購入も、2000万円で家を手に入れるための方法のひとつです。注文住宅に比べてリーズナブルな価格で購入できるため、郊外や地方などのエリアによっては、2000万円の予算内で購入できます。 2000万円で家を建てようとしても難しい場合は、建売住宅を選択肢に入れて家を探してみてください。
2000万で家を建てるポイント⑤耐震性や防火性能などに重きを置く
2000万で家を建てたいといっても、価格を優先しすぎて性能をおろそかにしてしまっては元も子もありません。家は人間を守るシェルターともなるため、耐震性や防火性能は一定の基準のものにしましょう。耐震性は「住宅性能表示制度」を見て耐震性のレベルを確認します。耐火性では「奨励準耐火構造」に建てようとしている家が当てはまっているかどうか確認するよう心がけましょう。
2000万で家を建てるポイント⑥平屋にする
平屋にすると、階段や2階建て住宅よりも多くの居室を設ける必要がないため、コストを押さえられます。加えて2階でないため建築時に足場を設置する必要もありません。 しかし、平屋を建てるにはワンフロアで生活空間が収まるような、比較的広い土地面積が必要になります。土地面積の購入から行う場合は、2000万円という予算と天秤にかけながら見ていくようにしましょう。
まとめ:2000万円で家を建てるためには方法を理解しよう
2000万円で家を建てることは可能です。ただし、理想の家を建てるためには、ポイントをきちんと理解しておく必要があります。 この記事では、2000万円の家を建てる際のポイントについて解説してきました。2000万円で家を建てようと検討している方の参考になれば幸いです。