この車、変身するの...!? 東京ビッグサイトで開催中のモビショ―で〝未来〟の到来を察知
2025年10月30日、東京ビッグサイトで「Japan Mobility Show 2025」が開幕した。
Japan Mobility Show(JMS、モビショ―)は、19年まで実施されていた「東京モーターショー」の後継として23年から始まった、日本自動車工業会主催の見本市だ。
今年のコンセプトは、「ワクワクする未来を、探しに行こう!」。実際に走っているところを想像するだけでワクワクする、〝未来の車〟が目白押しらしい。
一体、どんなワクワクな車が紹介されているんだろうか。気になりすぎる!
というわけで、Jタウンネット記者も会場に潜入。
イベントは10月30日~11月9日だが、プレスデーである29日、一足先に様子を見てきた。
気分はタイムスリップ!
詰めかけた多くの報道関係者たちに向けて、各メーカーがバリエーション豊かな「乗り物」の展示を行い、会場は本番さながらの盛り上がりを見せていた。
右を向いても左を向いても、なんだか見たことがない未知の乗り物がたくさん! まるで数年先の未来にタイムスリップしたような気分だ。
会場の雰囲気に圧倒されながら散策していると、あるメーカーのブースが目に入った。
「は~しれ、はしれ~ いすゞ~のトラック~♪」のCMソングでもお馴染み、いすゞグループのブースだ。
ここで記者は、世界初公開の〝未来のクルマ〟に出会った。
プレスカンファレンスで、いすゞ自動車(本社:神奈川県横浜市)COOの南真介代表取締役とUDトラックス(本社:埼玉県上尾市)CEOの伊藤公一代表取締役社長が登壇して紹介したのが、世界初公開のコンセプトカー「Vertical Core Cycle Concept」、略してVCCCだ。
こちらがその実物の写真。黒と白のツートンカラーの車体に青いライトが点灯した、スタイリッシュでサイバー感あるビジュアル。
パッと見の印象は大型のトラックのようだが、よく見るとこの乗り物、運転席らしき部分と荷台らしき部分が分離している。
一体、どういうこと!?
「運ぶ」で描こう、みんなの未来
実はこのVCCC、青いライトが点灯している「逆Y字」の部分が本体。
この「逆Y字」のコアの両面には縦型のフレームが設けられており、ここにユニットを取り付けることで、様々な乗り物になる。
たとえばコアの片側に運転席を、もう片側に荷台を取り付ければトラックになるし、客車を取り付ければバスになる、という具合だ。
さらには、荷物を入れたコンテナだけを取り付けて、自動運転による無人配達、なんてことまでできちゃうらしい。
組み合わせ次第で色んな乗り物に「変身」しちゃうなんて......未来すぎる!
さっきはバスとして人を運んでいたVCCCが、今度は荷物を運ぶトラックとして戻ってきた......街中でそんな光景が珍しくなくなる日も近いかも?
広がる「自動運転」の輪
いすゞのブースでは他に、自動運転技術を活用した乗り物の展示も行われていた。
例えば「エルガEV自動運転バス」は、その名の通り自動運転で走行する〝未来のバス〟だ。
複数のセンサーによって信号の色や前の車との距離、更には運転席の死角にある障害物なども検知し、安全でスムーズな自動運転を実現しているという。
既に実際の路線バスが運行するルートでの実験走行も何度か実施されており、いすゞグループとしては2027年度までに本格的な導入を目指しているとのこと。
また、旅館やオフィスといった〝動かない場所〟も運ぶことができたら、という未来を体感できる「みんなの未来バス」や、自分だけのオリジナルステッカーを作れる「〝みんなの未来ステッカー〟ファクトリー」など、見どころは沢山!
いすゞグループが掲げるテーマは「『運ぶ』で描こう、みんなの未来。」。
ここての展示は車にそこまで詳しくない人(記者がまさにそう)でも十分以上に楽しむことができ、そして〝「運ぶ」の未来〟を体感できるものだった。
ワクワクしたい皆さんは、現地を訪れてみてほしい。