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少年の森 水と緑の学び場へ 再整備基本方針を策定〈藤沢市〉

タウンニュース

木製遊具や芝生広場などがある少年の森

建設から40年以上経過した青少年野外活動施設「藤沢市少年の森」(打戻)の再整備に向け、市はこのほど基本方針を策定した。市北部の魅力向上を図り、豊かな自然環境を守り育てながら、子どもから大人まで学び合える体験型の「森と水のキャンパス」を目指す考えなどを示した。今年度は施設について具体的な検討を進め、基本構想をまとめていく。

少年の森は1980年5月に開設。約9万5千平方メートルの敷地にアスレチックや木製遊具、宿泊研修施設、キャンプ場などがあり、青少年団体や市民などに利用されている。運営するのは指定管理者の藤沢市みらい創造財団。年間を通じて稲作体験などのさまざまなイベントを開催している。

一方で、施設の老朽化が著しく、快適性やアスレチックの安全性の確保、日常的な修繕費の負担などの課題が生じている。維持管理費は増加傾向にあり、22年度の総額は約9100万円。また、利用者数はコロナ禍で一時的に増えたものの「長期的には減少傾向」と市は分析する。

再整備をめぐる検討は、16年に御所見地区郷土づくり推進会議が少年の森の再活性化へ要望書を提出したことを機に始まった。市はこれまでに庁内での検討や地域住民・利用者団体との意見交換会、民間事業者から活用アイデアや意見を集める「サウンディング型市場調査」などを実施した。

22年12月の市議会定例会において、公民連携で再整備に取り組む方針を報告。昨年2月に再整備の基本方針と基本構想の策定支援にかかわる事業者を選ぶための公募型プロポーザルを行い、5月に民間事業者と業務委託契約を結んだ。その後も地域団体との意見交換や近隣農家・市内事業者へのヒアリング、市民アンケートなどを実施。基本方針(案)の市民説明を経て今策定に至った。

基本方針では、再整備の方向性を「今の魅力(自然環境、子どもたちが思いきり遊べる場所)を大切に、周辺住民やファミリー等も気軽に立ち寄れる、利用できる施設に」と位置づけ。市北部エリアの中心拠点となり、地域全体の活性化を図ることなども目指す。

施設の在り方として「森と水のキャンパス-体験・創造型ネイチャーフィールド-」を掲げた。同地の貴重な自然環境を守り育てながら、発見や気づきを得て学びあえる体験型の施設としていく。市民から寄せられた季節や天候を問わずに利用できる場所や現代の宿泊ニーズへの対応などの改善希望についても検討していく。

より具体的な基本構想の策定に向けて、4月に市民ワークショップを実施。6月にも第2回目を開催する。今後、設計と再整備工事を経て運営開始は28年度としている。

担当する市青少年課は「将来の運営を見据えて市民の声を反映させた施設にしていきたい」と述べた。

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