柏尾川桜並木 保全・再生計画 策定へ 次年度 ふるさと納税活用
老齢化や病害によって倒木や枝折れが懸念されている、柏尾川の桜並木。戸塚区は景観継承のため、「桜並木保全・再生検討委員会」を設置。昨春から議論を重ねている。1月31日には保全・再生計画の方向性が示され、今年度中に策定。次年度からはふるさと納税制度なども活用しつつ、補植を進める。
同委員会は、近隣の自治会・町内会、商店会、学校などが参加。昨年5月、8月、10月、12月と現地確認もしながら、現状や将来像について意見交換をしてきた。委員会の中では、「植栽間隔が狭く、健全な生育環境が確保できていない」「(倒木の危険がある桜を)伐採した後に空間があいてしまい、連続した桜並木の景観を損なってしまう」などの課題が上がっているという。
区(事務局)はこれに対し、「健全な生育のため、10m間隔を基準として補植する」「現在多く植栽されているソメイヨシノから、開花時期が近く病害などに強いとされているジンダイアケボノに転換していく」案などを示している。
昨年12月の委員会では区が素案をまとめ、今月31日に保全・再生計画の方向性を提示。今年度中に策定される。25年度から3年間、ふるさと納税を通じて寄付を募り、植栽や維持管理に取組む。
区担当者は「目標は『100年後の将来に向けて柏尾川の桜並木の景観を継承していく』。これを形にしていきたい」と語る。