「LOGIN Kurashiki」1周年!立ち飲み処、スイーツ、雑貨、体験、宿泊…倉敷美観地区の注目スポット徹底解剖
倉敷美観地区のにぎわいから、ふと一本路地を入ると、心地のいいテラスの空間が。2024年4月のオープンからまもなく1周年を迎える「LOGIN Kurashiki(ログインクラシキ)」です。立ち飲み処やスイーツ店、雑貨、宿泊施設、様々な体験を用意したツアーデスクに、2025年4月から新たに和スイーツのお店も加わりました。 足を運べば、きっと倉敷美観地区の魅力だけでなく、その先に広がる地域や人との出会いにも心が向くはず。旅の次の目的地まで想像させてくれる複合施設をじっくりとご紹介します。
「LOGIN Kurashiki」とは
海外観光客の受け入れを意識し、「インバウンド」をテーマに、高梁川流域の観光拠点として誕生した複合施設です。
高梁川流域とは倉敷市、早島町、矢掛町、総社市、浅口市、里庄町、笠岡市、井原市、新見市、高梁市といった、岡山県西部エリアのことを指します。「LOGIN Kurashiki」を拠点に、倉敷市や近隣市町へLOGIN(アクセス)して欲しいという想いから名づけられました。
倉敷美観地区とえびす通商店街を繋ぐ本通りから一本路地を入った場所にあります。
「路地(LOGI)」の「中に(IN)」ある施設という意味も、「LOGIN Kurashiki」の名前には込められています。
かつてこの場所では地域に根差したマルシェ「倉敷路地市庭」が定期的に開催されていました。その時も倉敷市内のほか高梁川流域から様々な名産が集まっていたそうです。
そのコンセプトを引き継ぎ、国内外問わずたくさんの人たちが高梁川流域の魅力を体感でき、さらには実際に気になった地域への「行ってみたい」を叶えるような、人の流れが生まれる魅力発信の拠点を目指しています。
高梁川の流れと、水源をイメージした庭園のようなテラス。椅子とテーブルが並び、テイクアウトしたものを食べることができます。
地域のお酒や食材が勢揃い 立ち飲み処 架け橋
岡山県内の日本酒やクラフトビールを片手に、地域の味を楽しめる立ち飲み処。立ち飲み処といっても椅子があるので、かけてゆったりと楽しめます。
店内には地域の食材マップが設置されており、どの食材がどこの産地なのかが視覚的にわかるのもポイント。地域をより身近に感じられるでしょう。
ランチタイムには地域食材をふんだんに使った「岡山定食」が人気。その日により内容はことなりますが、私が訪れた日には、美咲町の棚田米とたまご、下津井のたことひじき、作州黒豆、倉敷の老舗の漬物屋の漬物がセットになっていました。食材ひとつひとつにエピソードがあり、食を通してその土地を感じられます。
お店のコンセプトは「地域と人をつなぐ橋」。地域の日本酒やビール、おつまみを通して、地域の文化を感じることができます。地域おこしや地域情報に詳しいスタッフが多数在籍しているので、新しい岡山の魅力が見つかるでしょう。
【立ち飲み処 架け橋】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:080-1564-9745
営業時間:火・水曜日11:00~18:30、木~日曜日11:00~21:30
定休日:月曜日 ※臨時休業あり
技術と想いを次世代へ つなぐ倉敷
「2050年につなぐ技術・文化」をテーマに、日本の伝統文化や産業の技術に光を当てたセレクトショップ。
失われつつある伝統技術を、作品というかたちで未来へつないでいきます。展示により、その背景にある思いや技術を知ることができます。こういった場があることで情報が集まるからこそ、新たな商品が生まれるきっかけにもなってきているのだとか。
店内には太陽光パネルの廃棄ガラスを再利用して作られる「Rebornglass」や、就労支援事業所の方たちが手作りする雑貨、地元の職人や作家の作品などが並びます。作家の技術が体験できる、組子やステンドグラスのワークショップも不定期で開催。
運営は株式会社イシダ工務店。壁面にはマグネット素材を採用し、展示やレイアウトの変更がしやすい仕様になっています。その特徴を活かし、活躍の場を広げたい作家たちによるチャレンジショップとしても、不定期で活用されています。
【つなぐ倉敷】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
営業時間:火~金曜日10:00~16:30、土・日曜日10:00~17:30
定休日:月曜日 ※臨時休業あり
倉敷伝統の技をお土産に 倉敷帆布 LOGIN Kurashiki店
130年以上の歴史をもつ「倉敷帆布」は、原糸の撚糸から製織、仕上げまで、全国でも数少ない一貫生産体制を守り続ける老舗ブランドです。丈夫でしなやかな帆布は代々受け継がれてきた職人の知恵と技によって生み出され、バッグや雑貨など、日々の暮らしに寄り添うアイテムに。
LOGIN Kurashiki店では、ユニークな「とび箱型小物入れ」や、仕分けができる心づかいが嬉しい「親子がま口」など、遊び心あふれるデザインのものが人気。
見るだけでも楽しく、手に取ると肌触りのよさにときめきます。
倉敷ならではのものづくりの精神が宿るバッグや雑貨を、旅のお土産として持ち帰ってみてはいかがでしょう。
【倉敷帆布 LOGIN Kurashiki店】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:086-485-2112(会社代表番号)
営業時間:10:00~17:30
定休日:なし
河本準一さんがプロデュース 準組
岡山県出身のお笑い芸人・河本準一さんがプロデュースするスイーツとドリンクのお店です。自身の病気をきっかけに食の大切さを再認識し、農業を始めた河本さん。自ら育てたお米「準米」や甘酒「準甘」を使ったこだわりのメニューが並びます。
いちごのスムージーパフェは、いちごスムージーとスポンジケーキが入っています。トッピングにはチーズ風味の「準甘」クリームと、いちご。食べ応えがあります。甘酒「準甘」を使ったスムージーはほどよく甘く、さっぱり。夏にイチオシです。フルーツは旬のものが使われるため、季節によりメニューが変わるのが楽しみ。
こちらは準米の米粉生地と「準甘」クリームを使ったクレープ。
もっちりとした生地と、濃厚だけどさっぱりした後味のクリームがたまりません。
メニューが豊富なので、選ぶのも楽しいですよ。
【準組】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:080-1564-9745
営業時間:10:00~17:00
定休日:火・水曜日 ※臨時休業あり
2025年4月15日オープン 和流Proposta
茶葉の甘みを最大限に引き出す「極上氷出し煎茶」や、サイフォンで香りを抽出した玄米茶、和スイーツが楽しめる、2025年4月15日にオープンしたばかりのお店です。
おすすめの「極上氷出し煎茶」は、水を使わず氷で出すことで茶葉の甘みが感じられます。苦味がほとんどなく、だしのような深い味わいにびっくり。老舗「つねき茶舗」監修のもと提供しており、美味しいお茶を味わいたい方はぜひ訪れてほしいです。
「和流焼き」は、どら焼きのような生地に、香りのよい抹茶アイスとあんこと季節のフルーツが入っています。あんこは店内で炊き上げており、砂糖の配合は極限まで減らし、海塩を使っているとのこと。甘さ控えめでほくほくとしたあんこです。
【和流Proposta】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
ディープにローカルを楽しむ 高梁川TRAVEL
倉敷を知らない観光客であっても、ディープな倉敷を体験できると人気なのが高梁川TRAVELのツアー体験です。
(画像提供:高梁川TRAVEL)
サイクリング、生け花体験、倉敷天文台での天体観測体験など、バラエティ豊か。
(画像提供:高梁川TRAVEL)
特に人気なのが「400年前から続く、名家だからこそ知る『本当の倉敷』を巡るDEEPなガイドツアー(地元で50年以上続く老舗「喫茶ウエダ」でのコーヒーブレイクとお土産付)」。「LOGIN Kurashiki」の運営会社代表・原浩之さんが、こだわりのルートで倉敷美観地区の歴史を紐解きながら案内するツアーです。
(画像提供:高梁川TRAVEL)
1954年、地元の実業家であり倉敷紡績の社長でもあった大原総一郎さんが高梁川流域連盟を作った思いと同じく、「高梁川流域全体での連携・循環を生みたい」というのが高梁川TRAVELの描く未来像です。
だからこそ、今後は高梁川流域の各地域での体験ツアーも企画していきたいとのことです。
【高梁川TRAVEL】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:086-425-0001
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日(ツアーの予約があれば稼働)
倉敷を体感する3部屋限定の宿 HIYASAI
「ひやさい」とは倉敷の昔の言葉で「路地」のこと。その名の通り、路地の奥に佇む「LOGIN Kurashiki」にある、3部屋限定の宿です。1Fには坪庭付きの1部屋、2Fには2部屋を備えています。
(画像提供:HIYASAI)
「クラフト&アート」をテーマに、客室には倉敷や岡山県内の作家、そして倉敷にゆかりのある全国の作り手たちによる道具や家具がセレクトされています。「大原美術館」に作品が所蔵されている荒川修作のリトグラフやエッチング、シルクスクリーンも飾られており(展示内容は変更になる場合があります)、滞在を彩ります。
宿泊することで、「LOGIN Kurashiki」に入っているほかのお店や、ツアーデスクと組み合わせて、オリジナリティあふれる体験ができるのも魅力です。
(画像提供:HIYASAI)
【HIYASAI】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
チェックイン:15:00〜24:00(18:00以降はセルフチェックイン)
チェックアウト:10:00
予約はこちらから⇒https://www.hpdsp.net/hiyasai/hw/hwp3100/hww3101.do?yadNo=389626
おわりに
オープンからまもなく1周年を迎える「LOGIN Kurashiki」で、新しいローカルの魅力と出会えるかもしれません。
この場所ならではの体験を、ぜひ楽しんでみてください。