せっけんの木とも呼ばれる「ムクロジ(無患子)」
実は羽根突きの玉やせっけんに
日本では本州中部以南、四国、九州の山地に自生するムクロジ科の落葉高木。
10月ごろに葉が黄色く紅葉し、黒くて硬い大粒の種子がある黄褐色の実が房状に実ります。
種子は、かつて正月に女の子の定番の遊びとして親しまれた「羽根突き」の羽根の玉に長らく利用されてきました(厄を跳ね返す、の意味があります)。
実の果皮には界面活性剤のサポニンを多く含み、洗浄力があるため昔からせっけんの代用品として重宝されました。
学名から「インドのせっけん」とも呼ばれています。
なぜ神社や寺院に多いのか
ムクロジは漢字で「無患子」。
「子どもが患わ無い」と無病息災を願ってお守りに入れたり、仏教では数珠としても利用しました。
種子は「ソープベリーナッツ」とも呼ばれ、煎って食用になり、ムクロジ材は箱や下駄としても使われます。
庶民に親しまれてきた有用な樹木といえるでしょう。
(樹木医Y・K)