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物憂げで妖艶な女性像 漫画家 上村一夫の原画展〈横須賀市〉

タウンニュース

店内に貼られた原画展のポスターと佐々木さん

"昭和の絵師"と称された横須賀市出身の漫画家・上村一夫(1940〜86)の原画展が3月9日(土)から、古着屋「ichiru」(三浦市三崎1の10の6)で開かれる。

『同棲時代』『しなの川』など、劇画タッチで描かれたアンニュイな女性像は独特の存在感を放ち、上村が45歳で急逝してから40年近く経った今も多くのファンを魅了し続けている。同店主の佐々木拓馬さんもその虜になった一人だ。

佐々木さんが上村作品に触れたのは20代後半で、戦後の千葉県を舞台に祖父と暮らし始めた少年の青春物語『関東平野』を一読した。「最初はふーんという感じだった。でもずっと漫画の世界が頭から離れなくなってしまって」。以降、上村が手掛けた他の稀有な傑作も読み漁るように。

70年代の日本で作られた女性服を中心に扱う同店。上村が活躍した時代とリンクすることから、オープン5周年を記念して原画展を企画した。昨春から都内の上村一夫オフィスに依頼。漫画誌「ヤングコミック」の表紙絵を中心に、厳選した約15点のカラー原画を店内に展示する。「人間のどうしようもなさを優しく肯定してくれる上村の絵。地元の方にも観に来てほしい」と佐々木さんは呼びかけている。

会期は4月14日(日)まで。営業日は土・日曜、午後1時から6時まで。

詳細は同店インスタグラムで確認。

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