【富士山】山麓のパワースポットとして名高いの9つの「浅間神社」とは?
富士山麓には、山岳信仰の中心となった神社が多数点在しています。
中でも世界遺産に登録されている9つの浅間神社は、富士山信仰と縁が深く、遥拝所からはかつて人々が仰ぎ見た富士山を拝むことができると、近年話題になっています。
全国に1300か所ある浅間神社ですが、祀られている浅間大神(あさまのおおかみ)は、富士山の神様とされ、噴火(山の怒り)を鎮めるために祀られています。
そんな日本最強とも言われる富士のパワースポットをチェックしてみましょう。
富士山麓の9つの浅間神社とは?
富士山信仰の歴史を紐解くことができる9つの浅間神社。
日本一の絶景が楽しめる新倉富士浅間神社(新倉山浅間公園)、富士山信仰の拠点となった富士山本宮浅間大社、日本武尊が富士の遥拝地として定めた北口本宮冨士浅間神社。富士登山道の守護神とされる東口本宮冨士浅間神社、朱色の鳥居越しに富士山が眺めらる河口浅間神社、富士山本宮浅間大社の前身とされる山宮浅間神社、富士講の聖地である人穴浅間神社(人穴富士講遺跡)、かつて富士修験の拠点であった興法寺を構成した堂社のひとつ村山浅間神社、須山口登山道の起点となる須山浅間神社の9つの神社が富士山を中心として点在しています。
2013年には富士山信仰という文化的な資産価値が認められ、世界遺産に登録されました。元は富士山の噴火(山の怒り)を鎮めるために建立され、歴史的には武田信玄や徳川家康にも崇められてきた神社ですが、代表的なスポットをご紹介してまいりましょう。
富士山本宮浅間大社
富士山信仰の拠点となった神社
全国の浅間神社の総本宮として讃えられる神社。富士山の噴火を鎮めるため、浅間大神を主祭神として祀っています。参拝は、大鳥居からスタートして、堂々と参拝者を迎える楼門を通り、徳川家康が造営した社殿で参拝。参拝後には、授与所で富士山が描かれたお守りや御朱印を授かりましょう。
富士山本宮浅間大社境内にある湧玉池とは?
登拝者が禊をした神聖な場所で、富士の伏流水が湧出する美しい池。水源には水屋神社が建っています。
■富士山本宮浅間大社(フジサンホングウセンゲンタイシャ)
住所:静岡県富士宮市宮町1-1
交通:JR身延線富士宮駅から徒歩10分
営業時間:5:00~20:00(閉門、時期により異なる)
休業日:無休
北口本宮冨士浅間神社
霊峰の北麓にある厳かな雰囲気の神社
日本武尊が富士の遥拝地として定めた歴史ある神社。桃山様式の本殿、西宮本殿、東宮本殿のほか、8棟の社殿が国の重要文化財に指定されています。参拝は、杉並木の参道を通り、日本最大の大鳥居をくぐると、重要文化財の手水舎があるので澄んだ水で清め、その後、拝殿で手を合わせた後は、授与所で美のお守りを授かりましょう。
■北口本宮冨士浅間神社(キタグチホングウフジセンゲンジンジャ)
住所:山梨県富士吉田市上吉田5558
交通:富士急行河口湖線富士山駅から富士急山梨バス忍野八海経由御殿場駅行きで6分、浅間神社前下車すぐ
営業時間:8:30~17:00(最終受付、時期により異なる)
休業日:無休
東口本宮冨士浅間神社
富士登山道の守護神で世界文化遺産構成資産
富士山東口(須走口)登山道の起点となる神社で、大同2(807)年の創建。富士山大噴火の際に鎮火の斎事を行なったといわれています。武田朱印状や県指定天然記念物のハルニレも見どころとなっています。世界文化遺産構成資産のひとつ。
■東口本宮冨士浅間神社(ヒガシグチホングウフジセンゲンジンジャ)
住所:静岡県駿東郡小山町須走126
交通:JR御殿場線御殿場駅から富士急行河口湖駅行きバスで20分、須走浅間神社前下車すぐ
営業時間:境内自由(社務所・資料館は9:00~16:30<閉館>、時期により変更あり)
休業日:無休
新倉富士浅間神社(新倉山浅間公園)
有数の富士山ビュースポット
新倉山中腹にあり、富士山と富士吉田の市街地を一望できる公園。398段の階段を上った場所に建つ忠霊塔は、今では富士吉田のシンボル的な存在にもなっており、日本を象徴するような美しさとして海外から撮影に来る人がいるほど。例年の桜の見ごろは4月上旬頃で、新緑や紅葉のシーズンも人気となっています。
新倉富士浅間神社は慶雲3(706)年創建の浅間神社。新倉山浅間公園は神社の境内地なので清潔に心がけて参拝し、展望台へ向かいましょう。
■新倉富士浅間神社(アラクラフジセンゲンジンジャ)
住所:山梨県富士吉田市浅間2丁目4-1
交通:富士急行大月線下吉田駅から徒歩5分
営業時間:境内自由
休業日:情報なし
山宮浅間神社
富士山本宮浅間大社の前身と伝わる
本殿に当たる場所に建物がなく、富士山を望む遙拝所を設けるという独特な形態で、古代の富士山祭祀の形とされています。遥拝所から富士山そのものを神様として遠くから拝むと、静謐な空気に包まれた神秘の富士山を眺めることができます。
■山宮浅間神社(ヤマミヤセンゲンジンジャ)
住所:静岡県富士宮市山宮740
交通:JR身延線富士宮駅からタクシーで20分
営業時間:境内自由
休業日:無休
人穴浅間神社(人穴富士講遺跡)
洞穴の「人穴」を中心とした富士講の聖地
世界遺産に登録されている人穴富士講遺跡は、人穴浅間神社の境内にあります。江戸の富士講の開祖・長谷川角行が修行、入滅したとされる洞穴周辺の遺跡で、信者が建立した多数の碑塔群が残っています。
■人穴富士講遺跡(ヒトアナフジコウイセキ)
住所:静岡県富士宮市人穴206
交通:JR身延線富士宮駅からタクシーで40分
営業時間:見学自由
休業日:無休
村山浅間神社
かつて富士修験の拠点であった興法寺を構成した堂社のひとつ
鎌倉時代に末代上人に関連する富士山の修行者により寺院が成立、修験者の信仰の中心として仰がれました。明治政府による神仏分離令に基づき興法寺は廃止され、村山浅間神社及び大日堂に分離された歴史をもちます。
■村山浅間神社(ムラヤマセンゲンジンジャ)
住所:静岡県富士宮市村山1151
交通:JR身延線富士宮駅からタクシーで20分
営業時間:見学自由
休業日:無休
須山浅間神社
須山口登山道の起点となる神社
富士山世界文化遺産の構成資産である須山口登山道の起点の神社。古くから山頂を目指した登山者が、みそぎを行い登山の安全を祈願してきました。現在の本殿は文政6(1823)年に建立されたと伝えられています。
■須山浅間神社(スヤマセンゲンジンジャ)
住所:静岡県裾野市須山722
交通:JR御殿場線御殿場駅から富士急行遊園地ぐりんぱ方面行きバスで35分、須山下車、徒歩10分
営業時間:境内自由
休業日:無休
河口浅間神社
絶景の富士を拝む世界遺産の神社
9世紀後半の噴火を鎮めるため、富士山の北麓に初めておおやけに建立された神社と伝わっています。境内から徒歩30分ほどの遥拝所からは、朱色の鳥居越しに富士山の絶景が眺められると話題に。
■河口浅間神社(カワグチアサマジンジャ)
住所:山梨県富士河口湖町河口1
交通:富士急行河口湖駅から車で10分
営業時間:境内自由
休業日:情報なし
小室浅間神社
富士吉田市にある縁結び祈願で人気の神社
9つの浅間神社にもう一つ加えてご紹介するのが、秋の占いをする流鏑馬祭りで知られる小室浅間神社です。ハート型のコブをもつ御神木があり、縁結びのパワースポットとして注目されています。
■小室浅間神社(オムロセンゲンジンジャ)
住所:山梨県富士吉田市下吉田3丁目32-18
交通:富士急行線下吉田駅から徒歩3分
営業時間:境内自由
休業日:情報なし
富士山をご神体とする浅間大社へ参りましょう!
富士山の噴火を鎮めるため、木花之佐久夜毘売命・別名浅間大神を祀る浅間神社。富士山頂には浅間大社の奥宮があり、八合目から上は奥宮の境内となっています。富士山そのものが神域であることがはっきりと伝わってきますね。かつては武田信玄や徳川家康により社殿の造営や修復が行われたと伝わり、歴史的にも重要な位置づけであったことがわかります。そんな霊験あらたかな日本有数のパワースポットへ行ってみませんか?