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ご存じ!行徳は神輿の町「行徳神輿ミュージアム」【市川市】

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ご存じ!行徳は神輿の町「行徳神輿ミュージアム」【市川市】

お神輿といえば、江戸の昔から市川市行徳。2018年に世界初の神輿(みこし)の博物館として誕生した「行徳神輿ミュージアム」を取材しました。

伝統を受け継ぐ唯一の会社・中台製作所

室町時代から製塩業で栄え、江戸時代には水路が整備され成田詣での中継地だった行徳は、「行徳千軒、寺百軒」といわれるほど寺社が多い所だったそうです。

必然的に仏師や建具職人が集まり、地場産業として神輿の製作が始まりました。

行徳製の江戸型神輿は、神輿総数の約8割に達するほど盛んだったとか。

中台製作所は行徳の神輿づくりの伝統を現在まで受け継ぐ唯一の会社。

雅号は「中台祐信」。

木地、飾り金具、彫刻、漆塗、金箔、組み立てまで社内で一貫製作できる会社です。

中䑓(なかだい)洋社長(53)は「先人から受け継いだ技術を継承するために、職人を育て、未来につなげていくことが自分の使命」ときっぱり。

現在、仕事の主流は神輿の修繕ですが、手抜きをしない正直な仕事ぶりで日本全国から注文を呼んでいるそうです。

中台製作所の中䑓社長(行徳神輿ミュージアムで)

工場見学で変わった職人さんたちの意識

行徳の神輿会社を広く世界に告知するためのブランド「mikoshiya.com」を2000年にいち早く導入し、自家用車や作業着にロゴをプリント。

会社のHPも見やすく整備しました。

同時に工場見学(有料、要予約)を積極的に導入し、職人さんたちに仕事への自信と自分から意欲的に説明するという姿勢も生み出しました。

町内には行徳神輿ミュージアムの方向表示板、市役所ロビーには中台製作所の神輿が飾られています。

市川市役所第1庁舎ロビーに飾られている小型の中台神輿

神輿ミュージアムには地元の行徳神明神社(豊受神社)の神輿の縮小版や、製作道具などが展示されています。

社会科の校外学習で幼稚園、小中学校の子どもたちが来るようになりました。

また、観光コースに組み入れられ中高年や外国人観光客も訪問しています。

「神輿の修繕や製作過程を撮影し、DVDにしてお客さまに渡しています」と胸を張る中䑓社長。

その自信の裏付けを工場2階で見つけて納得。

壁という壁にたくさんの感謝状がありました。(取材・執筆/マット)

行徳神輿ミュージアムの入り口

開館日時/月~土曜・午前9時~午後5時(最終入場30分前)
住所/千葉県市川市本塩21-3
料金/入場無料(ガイド付きツアーは有料)
休館日/日曜・祝日
電話番号/047-357-2061 中台製作所
ホームページ/http://www.mikoshiya.com/

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