ボッシュホール 文化の発信拠点、誕生 16日、関係者招き記念式典
都筑区民文化センター「ボッシュホール」が3月16日、開館した。ホールで開催された記念式典には来賓や文化関係者、事前の応募で当選した区民らが参加、開館を祝った。
新しい活力創出
主催者を代表してあいさつに立った山中竹春横浜市長は、「新ホールが文化芸術に触れる身近な場所として利用してもらい、新たな活力を生み出す拠点として、愛される施設となることを願っている」と期待を込めた。
式典は、来賓の挨拶の後、ホール誕生までの経緯を紹介する動画の上映と、3案の中から区民の投票で決定したホールのロゴマークの発表が行われた。また都筑区出身のバイオリニストで同日午後5時からのこけら落とし公演に出演する東亮汰さんが、ピアニストの美又瑛子さん、つづきジュニアストリングスと共演。ブラームスのF.A.E.ソナタ第3楽章ハ短調、中田喜直メドレーを演奏した。
記念式典に参加した俳優の五大路子さんは「劇場は奥行きが広く、演者として使いやすく、最高。都筑区にこのような建物が出来たのは区民の皆様にとって宝物。市内でも一番良いホールでは、と思いました」と絶賛した。またNPO法人都筑文化芸術協会の理事長で、ホール建設前の暫定施設「都筑の文化夢スタジオ」の運営に携わった金子進さんは「念願が叶って喜ばしい。文化センター開館で都筑区の文化が成長することを祈っている」と感慨深げに語った。
区待望の施設
区民文化センター「ボッシュホール」が建つ場所は、敷地面積約1万2千平方メートル。港北ニュータウン開発当初から「市民文化ホール(仮称)」建設予定地として計画されていたが、1994年の都筑区誕生以降も未整備のままの状態が続いていた。08年に暫定施設として建設された「都筑の文化夢スタジオ」を区民の代表らが運営していた。
横浜市が、区民文化センター整備を条件に、周辺を含む土地活用を行う事業者を募集。ボッシュ株式会社を代表企業とするグループが選定され、文化センターの建設が決まった。
敷地内には区民文化センターの他、ボッシュ本社と両建物の間に全天候型広場が整備されており、一帯を「ボッシュ・フォーラム・つづき」として、都筑区とボッシュ社間で連携協定が結ばれており、今後さまざまな活用が検討されている。