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KAAT×新ロイヤル大衆舎の第二弾は、波乱万丈の人情活劇『花と龍』 安藤玉恵、 松田凌、村岡希美らが出演

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(上段左から)福田転球、安藤玉恵(中段左から)松田凌、村岡希美、稲荷卓央、北村優衣(下段左から)山内圭哉、長塚圭史、大堀こういち

2025年2月8日(土)~2月22日(土)KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>にて、KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』が上演されることが決定した。

長塚圭史芸術監督のもと、4年目となる2024年度は「某(なにがし)」をシーズンタイトルに多様なプログラムを上演している。

2024年度メインシーズン、ホール作品の締めくくりとなるのは、KAAT 神奈川芸術劇場と新ロイヤル大衆舎が共に挑む『花と龍』。福田転球、山内圭哉、長塚圭史、大堀こういちの4人が「日本の演劇を明るく照らす」というキャッチフレーズを掲げ結成した新ロイヤル大衆舎は、2021年春、KAATと協同して劇場1階アトリウムの特設劇場で『王将』-三部作-を上演し、大きな話題を呼んだ。

『花と龍』は芥川賞受賞作家・火野葦平が自身の両親をモデルに描いた躍動感あふれる長編小説。1952 年から1953年にかけて読売新聞で連載され、現在まで絶大な人気を誇り、高倉健や渡哲也主演で幾度も映像化されてきた。舞台は明治時代の終わり、北九州若松の地。玉井金五郎という男とマンという女が出会い、信念に沿って、逞しく、麗しく生き抜く様、そして二人を取り巻く様々な人物との人間模様をスリリングに描いた物語だ。

福田転球演じる玉井金五郎を支えながら、共に波乱万丈の人生を生きる妻・マンを演じるのは、唯一無二の魅力と存在感を放ち、2024年3月にKAATで上演した『スプーンフェイス・スタインバーグ』でのひとり芝居で高い評価を得た安藤玉恵。金五郎の弟分・新之助を、『刀剣乱舞』、『東京リベンジャーズ』、『進撃の巨人』などの2.5次元作品で大役を担い、高い人気を誇る松田凌が務める。また、確かな演技力であらゆる役を自在に演じ分ける村岡希美、劇団唐組の看板俳優として圧倒的な迫力を持つ稲荷卓央、思い切りのある演技で一躍注目を浴びている北村優衣など、新ロイヤル大衆舎の4人のもとに個性溢れる実力派俳優陣が結集する。

また、『王将』-三部作-では劇場アトリウムに舞台空間を作り出したKAATと新ロイヤル大衆舎。今回は会場であるホールの舞台上に、観客が実際に買い物をすることができる特設屋台が出現、地域の店舗などが出店し賑わいのある市場を作り出す。また、ホール公演としては異例となる桟敷席を客席前方に設置し、臨場感のある観劇体験ができる。

また、KAAT 神奈川芸術劇場では、体の不自由な方や子ども連れの方など、様々な方々が安心して過ごせるように観劇サポートやアクセシビリティ対応に取り組んでいる。本公演では、より多くの方々に観劇を楽しんでもらうことを目指し、「やさしい鑑賞回」を初めて開催予定とのこと。詳細は後日発表となる。

【あらすじ】
明治時代の終わり、「黒いダイヤ」とまで呼ばれる石炭産業で活況に沸く北九州の若松港。港から船へ石炭を積み込み、積み下ろす荷役労働者「ゴンゾ」を生業とする男・玉井金五郎と、女・マン。惹かれ合い夫婦となった2人は、大いなる夢を胸に日々命懸けで働く。金五郎は腕と度胸、正義感で港の抗争を切り抜けゴンゾを束ねていき、マンの器量と愛の深さがそれを支えていた。しかし、のし上がっていく者の陰には必ず、それを妬む者がいるのであった…。さらに、金五郎の前に、壷振りのお京という一人の女が現れる。
欲望と希望渦巻く北九州と、そこから飛び立つ夢を抱く男と女の、たぎる生命力の物語。
スタッフコメント

■脚本:齋藤雅文  (2024年度ラインアップ発表会より)
『花と龍』…なんと美しいタイトルでしょう。原作は日本文芸史上に燦然と輝く大衆小説の白眉であるとともに、波乱の人生を生きた作者の父母たちの魂のドキュメントでもあります。たった百年前の物語ですが、コレラに翻弄され日露戦争に狂奔する時代を身体一つで必死に、かつ痛快に奮闘する主人公たちの姿は、混沌とした現代の我々に大きな勇気と夢を与えてくれます。
当時の九州の港を舞台に、まるで西部劇のような血沸き肉躍る展開!しかも堂々のラブロマンス! 本作は「まっとうに生きる」とは、「人としてあるべき生き方」とは、という本来的な真実を示してくれます。この情熱の物語の劇化にかかわることが出来る幸せ。劇作家冥利に尽きると申せましょう。

■演出:長塚圭史
火野葦平の傑作『花と龍』を KAAT×新ロイヤル大衆舎で上演いたします。『花と龍』は 1952年から1953年に読売新聞で連載された大河小説です。その圧倒的人気ゆえ何度も映画化されています。四国松山からの流れ者・玉井金五郎は、北九州で沖仲仕(ゴンゾ)として歩み始めます。そこに南米を夢見て流れ着いた肝っ玉のすわった広島出身のマン。運命が導くように二人は出会い、争いを嫌い、情に厚く、信念を持って共に突き進みます。二人は多くの信頼を集め、若松の荒々しい権力者たちと渡り合い、やがて労働環境改善のために政治家へと身を転じていくのです。驚くべき
はこの痛快な物語が実話に基づいていることです。そしてその血はなんとアフガニスタンで用水路を開いた医師・中村哲氏へと繋がっています。名もなき男女が、厳しい時代の変換期に出会い、己の正しさに従って真っ直ぐに進み、思いがけぬほど多くの人々の心を動かしていきます。シーズンタイトル「某」と呼応する人情活劇であり、北九州の炭鉱が栄えた日本経済発展の歴史の大いなる1ページでもあります。私が芸術監督に就任した2021年に劇場入口広場のアトリウムに仮設した劇場で上演した『王将』-三部作-はコロナ禍のため、上演期間中に予定していた縁日のような賑わい
を生み出すことは叶いませんでした。その無念を共に胸に抱いて、KAATと新ロイヤル大衆舎が再び手を組みました。『花と龍』はホールでの上演ですが、この賑わいへの思いは今も失ってはいません。飲食可の市場(屋台村)をなんと舞台上に作り、そのまま客席での観劇に流れ込んでいただくという無茶な空間を生み出したいと考えています。日本の演劇を明るく照らす新ロイヤル大衆舎と、不可能を可能にするKAATの新作にご期待ください。

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