40代夫婦の《リアル家計簿》車の買い替え費用を貯めないと……。月10万円で大丈夫?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな家計簿を大公開。家計簿の収入と支出の内訳から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【40代、2人家族】
【リアル家計簿】40代夫婦、2人暮らしの場合
家族構成
夫……40代、会社員
妻……40代、会社員
【相談内容】自動車の買い替え費用も含めての「月の貯金額10万円」は少ないですか?
解説するのは……
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
「目的別の積み立て」で計画的に備える
GOODポイント
相談者さんのご家庭は、支出がしっかりコントロールされており、堅実な家計管理がうかがえます。
通信費の15,000円は、相談者さんと同様の勤労者2人世帯の全国平均12,193円*と比べてやや高めではありますが、共働き世帯としては妥当な水準。
食費の80,000円は全国平均の約94,765円*や家族人数からみても抑えられていますし、医療費・日用品費・娯楽費もそれぞれ5,000〜15,000円とバランスの良い設定です。
また、月10万円の貯蓄は年120万円とのこと。
賞与を含めれば年間170万円を確保できている計算になります。
このペースを維持すれば、将来的な大きな支出への備えになるでしょう。
*……参考:総務省「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯」
気になる支出項目をチェック
一方で、今後の課題となりそうなのは、相談者さんも気になっている「自動車購入費の積み立て」です。
7〜8年ごとに500万円で買い換えとのことで、年間にして約62.5〜71万円が必要となります。
つまり、現在の月10万円という貯蓄額では「老後資金や住宅メンテナンス費用」など、ほかの長期的な目的と併用するには不足しがちです。
そのため、自動車購入用の専用積み立て(年間70万円程度)を別途用意するのがおすすめ。
たとえば、月6万円は自動車用、月4万円は将来資金用、といった使い分けをすると明確です。
また「その他支出」や「特別費」がゼロとなっている点も少し気になります。
車検、家電の買い替え、旅行費、冠婚葬祭など、不定期支出はどうしても発生するものです。
年間50万円程度を「特別費」として積み立てておくと、急な出費にも慌てず対応できます。
まとめ
・月10万円の貯蓄は堅実ですが、自動車購入費を含めるとやや不足気味。
・自動車購入費用とそれ以外の貯蓄を分けて考えるのがポイント。
・不定期支出に備える「特別費」の積み立ても検討を。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。