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テラドローンら3社、空飛ぶクルマ向け運航管理システムの開発スタート

DRONE

Terra Drone株式会社(以下、テラドローン)は、子会社Unifly NV(以下、ユニフライ)と、Aloft Technologies Inc.(以下、アロフト)と共同で、空飛ぶクルマ向け運航管理システムの開発に着手することを「XPONENTIAL 2024」で発表した

UTMの実装・運用実績が豊富な企業として、その実績を基に複数社が手を組んで空飛ぶクルマ向け運航管理システムの開発を手掛けるのは世界初だ。

開発着手の背景

近年、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進められており、新たな移動手段に繋がる可能性が期待されている。今後、世界の国際的イベントなどに合わせて飛行が計画されているなど、世界的に普及していくことが予測されている。

米国のモルガン・スタンレーの調査によると、空飛ぶクルマなどを含む都市航空交通(UAM)の市場規模は、2040年に1兆ドル(約151兆円)、2050年には9兆ドル(約1362兆円)までに拡大するという。

ドローンソリューションを提供するサービスプロバイダーで世界第2位のテラドローンと、カナダやドイツなど国家レベルでのUTM導入において世界トップクラスの実績を持つユニフライ、ドローンや空飛ぶクルマの市場が世界最大規模と言われる米国において、UTM市場で84%以上のシェアを誇るアロフトは、このような市場拡大を見込んだうえで、空飛ぶクルマやドローン、既存の航空機などが安全かつ効率よく共存し、日常的に飛行する未来を実現するためには、低空域におけるインフラプラットフォームとなる運航管理システムの存在が欠かせないとしている。

また、3社はこれまで、ドローン黎明期から、10年弱の年月をかけてUTM開発を進めてきました。その経験を基に、空飛ぶクルマ市場が拡大するタイミングに備えて、デジタル化や自動化が進む既存のUTMプラットフォームの機能を拡張する形で、空飛ぶクルマ向けの運航管理システムの開発を進めることが可能だという。近い将来、空飛ぶクルマとドローンの安全で効率的な飛行を可能にするという共通のビジョンのもと、3社共同での開発を始めることを決定した。

空飛ぶクルマ向けUTMとは

3社が開発する空飛ぶクルマ向け運航管理システムのイメージ

既存のUTMは、機能的に空飛ぶクルマの飛行を完全にサポートできる仕様にはなっておらず、空飛ぶクルマ向けの運航管理システムは、より多様で複雑なものになる。そうした中、3社は、進化を続ける空飛ぶクルマ業界のニーズを認識したうえで、空飛ぶクルマの飛行に不可欠な追加機能の開発を進め、既存のUTMに組み込む形で、空飛ぶクルマ向け運航管理システムのプラットフォームを構築していくという。また自動化に重点を置き、運用の効率化を促進していく方針だ。

さらに現在、各国で実装が進む既存のUTMと同様、国ごとに一部異なる仕様となることを想定している一方で、中長期的にはグローバルでのシームレスな相互運用・統合を目指して規格化などにも積極的に貢献していくとしている。

今後について

開発を進めていくにあたり、空飛ぶクルマ関連のメーカーやバーティポート事業者、航空系企業などからもパートナーを募っていくほか、各国の航空当局や航空管制サービスプロバイダー(ANSP)などからも意向をヒアリングするなど、関係各所との連携を図っていく。

テラドローン、ユニフライ、アロフトの3社は、空飛ぶクルマ向けの運航管理技術を備えたプラットフォームの開発を通じて、空飛ぶクルマやドローンなどの産業拡大や社会実装に貢献していくとともに、グローバルにおいて持続可能で安全なエコシステムとなる空のインフラの構築を目指していくという。

テラドローン

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