69歳、年金生活者の《リアル貯金額》。お金に無頓着……。今からでも資産運用すべき?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【69歳 年金生活者】
【貯金額】69歳、男性の場合
プロフィール
69歳、男性
無職(年金受給者)
妻(65歳、無職)、子(39歳会社員)と3人暮らし
世帯年収800万円
【相談内容】貯蓄5,000万円。今から投資すべき?
「年金と息子が家に入れてくれるお金で赤字ではありません。しかし、投資に疎いこともあり、定期預金は入れっぱなしになっています。お金を有効活用するために、今からでも投資したほうがよいでしょうか?」
現在の資産額の水準は?
質問者さんと同じ60代2人以上世帯の貯金額は、平均が2,026万円・中央値が700万円です。
*……参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年」
質問者さんの資産総額は5,000万円と、平均値の倍以上も多くなっていますね。
投資未経験者のためのリスクゼロ戦略
質問者さんは投資に疎く、資産を定期預金に入れっぱなしのため、このお金を運用できないかとお考えなのですね。
結論として、無理に投資を始める必要はありません。
投資の基本とリスクについて
投資は資産を増やす手段として有効ですが、同時にリスクが伴います。
お金を増やそうとすると、価格変動や元本割れのリスクが避けられません。
一方、リスクを抑えた投資方法を選ぶ場合は長期間の運用が前提となり、結果が出るまで時間がかかります。
質問者さんは現在69歳でいらっしゃるため、資産運用に20年以上の時間をかけるのは有効ではないかもしれません。
現状維持も賢明な選択
質問者さんの現在の収入と貯蓄額を見る限り、リスクを取らずに現状を維持することが最も安全ではないでしょうか。
お金はあくまで「幸せな生活を送る」ためのひとつの手段でしかありません。
すでにその生活が手に入っているのであれば、わざわざリスクを取りに行く必要はありませんよね。
投資未経験で、預貯金をたくさん持っている質問者さんのような方は、投資の相談をする相手によっては手数料の高い投資商品を売りつけられるケースもあるので、くれぐれも注意してください。
まとめ
・質問者さんと同年代の貯金額は、平均が2,026万円・中央値が700万円です。
・お金に困っていない現状とご年齢を考えると、リスクを取らない現状維持がおすすめです。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。