モバイルバッテリーを噛んで遊んでいた犬、火花が飛び散り爆発(米)
米オクラホマ州の消防署は先月31日、モバイルバッテリーに関する注意喚起の動画をSNSに投稿した。動画には、飼い主の目を盗んでモバイルバッテリーを噛んで遊んでいた犬が、大きな火災を起こしてしまう様子が映っており、ユーザーからは「これは怖すぎる」といった声が多数寄せられている。米ニュースメディア『USA TODAY』などが伝えた。
話題の動画をシェアしたのは、米オクラホマ州タルサ市の消防署「Tulsa Fire Department」だ。動画の冒頭では、同消防署の広報担当アンディ・リトルさん(Andy Little)が「リチウムイオン電池は、コンパクトなスペースに多くのエネルギーを蓄積していることで知られています。このエネルギーが抑えきれなくなってしまうと、熱や可燃性ガス、有毒ガスを発生させ、爆発を引き起こすこともあります」と説明する。
その後、今年5月にタルサ市の民家で発生した、リチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーによる火災の映像が流れた。
この映像は、室内に設置されたカメラが捉えたもので、手前には茶色い犬が寛いでいる様子が確認できる。そして正面のソファの後ろから、白い犬が口に何かをくわえながら現れ、マットレスの上で噛み始めた。
白い犬が持ってきたものは、携帯電話のバッテリーだった。途中から動画は早送りとなり、白い犬はこのバッテリーを夢中になって噛み続けている。
しかし、白い犬は何かに驚いてその場を離れた。その直後、モバイルバッテリーから煙が立ち上って火花が噴き出し、大きな爆発を起こして燃え始めた。
犬たちは爆発音に驚いていたが、しばらくすると落ち着きを取り戻し、燃える炎を眺めて茫然としている様子だった。火は次第に天井に届くほどの大きさとなり、ソファなど他の物に燃え移ったところで動画は終わっている。
幸いにも、この家には犬用ドアが設置されていたため、2匹の犬と1匹の猫は無事に避難することができ、住人も逃げ出せたため負傷者はいなかった。のちに駆けつけた消防隊によって消火されたものの、室内は真っ黒に焼け焦げていた。
リチウムイオン電池を使ったバッテリーによる火災は、アメリカ国内で複数発生しており、アンディさんは「危険性のあるバッテリーの使用方法や安全な保管方法、適切な廃棄方法について、皆さんに知っていただきたいです」と呼びかけた。
この動画を見た人々からは、「出かける時は犬をケージに入れておいた方がいいね」「しっかりしつけをしておかないと」「うちの犬は何でも噛むから目が離せないんだ」「モバイルバッテリーはその辺に置いておいてはダメだよ」「犬たちが無事で良かった。怖すぎる」といった声が寄せられている。
ちなみに犬が原因の火災は、6月にもコロラド州の民家で発生した。飼い主が寝ていた早朝、キッチンでは愛犬がコンロの火をつけてしまった瞬間を室内監視カメラが捉えていた。
画像は『Tulsa Fire Department Facebook「Lithium-ion Battery House Fire」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)