【菊池市】鳥居の横に水車がならぶ、不思議な神社に魅了される~住吉日吉神社~
菊池市泗水の合志川沿いの県道204号を車で走っていると、鳥居と水車が並んでいる風景を見つけました。 4月の初め、止まった水車と清らかな水の音、散り始めた桜と鳥居の幻想的な光景に感動しましたので、住吉日吉神社と言われるこの場所をご紹介いたします。
場所は泗水町住吉
のどかな田舎道。わりと広い道沿いにあります。駐車場もありますので、ゆっくり眺める事が出来ます。
鳥居と水車が並ぶ不思議な光景。
【大津町】不思議ツーショット。水車と鳥居が並んでいる大津町の上井手公園で歴史を知る。 | 肥後ジャーナル - 熊本の今をお届けするメディアサイト以前こちらの大津町にある上井出公園を紹介しました。また鳥居と水車の組み合わせに出会うとは驚きました。
住吉日吉神社
立派な鳥居があります。桜がたくさん咲いておりとても良い時期に見つけた事に感謝しました。畑や民家に囲まれた、とても静かな場所にあります。
止まっている水車に桜が降り注いでいるような風景。花が散り始めていたので、風が吹いてざざざ~と花びらが舞い、風に色が付いたような幻想的な世界が広がっておりました。
水車が回っている事はないのでしょうか?
この日は水が少なめだったからでしょうか?それとも、もう回らないようにしてあるのでしょうか。
このように神社の周りに井手が流れており、絶えず水の音が流れています。
狛犬の後に、石橋が架かっております。既に見どころ盛沢山の住吉日吉神社です。
車はほとんど通りませんので、とても静かです。 住吉日吉神社は第五十六代桓武天皇のとき、「坂上田村麻呂蝦夷征伐」(さかのうえのたむらまろえみしせいばつ)の成功を祈願するために延歴201年近江国滋賀群に鎮座されている日吉山王二十一社を勧請したもの、だそう。 朝廷からみると蝦夷は異国の者のような存在であり、坂上田村麻呂の「蝦夷(えみし)征伐」の功績は、歴史に大きく名を残しています。当時大柄で武術に優れていた坂上田村麻呂ですが、降参させた蝦夷の助命を申し出たりなど、心優しき人物であったと言われているそうです。
池には葉が広がり、緑色がゆらゆらと揺れていました。
奥にはびっくりするくらい大きな花を付けた椿。
花の姿のまま、地面に落ちた椿が赤い絨毯を広げ、ここに横になりたいと思うほどの美しさです。
綺麗に掃除をされた本殿。
中には沢山の絵が飾ってありました。
色褪せておりますが、
どれもとても立派で、床もぴかぴかで、とても気持ちの良い空気感でした。中を見せて頂くときは靴を抜いでください。
住吉日吉神社雨乞太鼓
離れに小さな祠がありました。
とても大切にされているようです。中には何があるのでしょうか?
小さな木彫りの神さまが数体いらっしゃいました。こちらも綺麗にお掃除されてありました。
もう一つ、小さな祠があり、中には手のひらサイズくらいの石が祀ってありました。見えないように布がかぶせてあり、考えましたが、全て写真に撮る事が良いとは思えないので、手を合わせてお参りしました。
住吉日吉神社雨乞太鼓、日本遺産構成文化財との事。 https://youtu.be/DHxLq6tfA-Q?si=TLYk2SnUzg8rHcWH わ、すごい!
住吉日吉神社雨乞太鼓の由来については、今からおよそ500年前、時の合志郡の地頭合志隆門(こうしたかかど)が、旱魃(かんばつ)により住民が苦しむのを見て人々の災難を救おうと、住吉日吉神社の神前に軍門の太鼓を用いて三日三晩打ち通し、滝の様な雨に恵まれ、それ以来米作りのために雨の恵みがあることを願い氏子総出で祈願するようになったと伝わり、現在は、夏の7月20日前後の日曜日に、会員が集まって神社で奉納しています。
米作り、二千年にわたる大地の記憶|菊池川流域日本遺産(熊本県) hpより
こんなに静かな場所ですが、大賑わいの日があるんですね。その日は「川祭り」というそうです。 天候は願ったところで変わるものではないと、現代では分かりますが、願わずにいられないのも分かります。三日三晩この太鼓の音が鳴り響いていた雨の降らなかった日々を想うと、胸が苦しくなる想いです。
「川祭り」の日は、住吉日吉神社の前を流れる井手に御幣とナス、キュウリが飾られるそうです。 そのお供え物は、昔、川の氾濫の原因が河童であると思われていたため、河童の好物を置いて、川が穏やかにあるよう願ったのが始まりだそうです。
見どころ沢山の住吉日吉神社、いかがでしたでしょうか? 水車が回り、太鼓の音が鳴り響き、茄子やキュウリが飾られる、その日を想うと胸がわくわくします。 皆様も是非。 ※ゴミ箱などはありませんので、来た時よりも美しくを徹底されてください。