厚木市JAあつぎ 有害鳥獣「活用」へタッグ ジビエソーセージ開発
厚木市内などで捕獲された有害鳥獣のシカやイノシシをジビエとして活用するため、厚木市とJAあつぎが協力し「(仮称)葉にんにく&ジビエソーセージ」を開発した。2月5日には市役所で試食会を実施。市内温水のJAあつぎ夢未市では販売が始まっている。
農林水産省でも利用が推進されるジビエ。厚木市においても県央やまなみ協議会などで広域的な取り組みが進められており、有害鳥獣の有効活用が検討されていた。
昨年に厚木市からの依頼を受け、JAあつぎとの共同開発がスタート。伊勢原市の施設で食肉処理、群馬県の業者に協力を依頼し、第一弾としてイノシシ肉のソーセージの開発が進められた。
同JAではジビエ独特の臭みを消すために、夢未市で餃子に入れている葉ニンニクに着目。葉ニンニクは野生鳥獣対策の忌避作物として、管内で2016年から栽培されており、豊富な栄養素からも人気が高い。合わせることでハーブソーセージのような香りの効いたソーセージになったという。「葉ニンニクが味を引き立て、旨みも増しました」と夢未市の清田陽平店長は話す。
5日の試食会では、完成した葉ニンニク入りのソーセージが山口貴裕市長らに振る舞われた。今後は厚木の特産品として活用が期待され、山口市長は「市内でも鳥獣被害で農作物が荒らされることが多い。商品開発に尽力いただき感謝しています」とコメント。清田さんは「ジビエの活用を検討する市の協力のおかげで商品化することができた」と話した。
ソーセージは夢未市で4本入り915円、5本入り998円で販売されている。