関鉄に新型EV路線バスがデビュー 充電性能アップで航続距離伸びる(茨城県水戸市など)
公共交通のSDGs実現に向けて各地で導入が進むEV(電気自動車)バス。茨城県の関東鉄道(関鉄)は2025年6月9日から、新鋭のEV大型路線バス4台を導入し、水戸、土浦、つくば中央、守谷の4営業所で営業運転に入った。
バスは、中国の大手EVメーカーのBYD(漢字表記は比亜迪)製。BYDは、日本市場にバスと乗用車の二刀流で進出する。関鉄は2023年6月にもBYDのEVバスを採用している。
【参考】関鉄が茨城県内初めてのEV路線バスを運行 6時間充電で220キロ走行可能
https://tetsudo-ch.com/12887715.html
メーカー情報によると、バスは車長10.5メートル、幅2.5メートル、車高3.3メートルの81人乗り。ノンステップ車で、3.5時間充電で240キロ走行できる。搭載するリチウムイオン電池の性能向上で、従来型に比べ航続距離を20キロ伸ばした。1日1回、夜間充電で終日フル走行できる。
車内はフルフラット構造。誰もが利用しやすいユニバーサルデザイン(UD)を一段とレベルアップさせた。
安全面では、EDSS(Emergency Driving Stop System=ドライバー異常時対応システム)を搭載。運転手に体調不良などの異常が発生した場合、運転席や客席上部の非常停止スイッチを押すことでブレーキがかかり、徐々に速度を落として停止する。
デザインは、筑波大学の蓮見孝名誉教授(デザイン学)とデザイナーの岸本健さんが担当。今回の4台を加え、関鉄のEVバスはトータル11台になった。
記事:上里夏生