辺野古ではなく普天間に217億円!日本の税金で補修工事。
8月6日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、辺野古移設の裏で普天間飛行場の補修に217億円もの税金が投入されていたという東京新聞の記事を取り上げた。
番組で紹介した東京新聞の記事によれば、沖縄県名護市辺野古への移設に伴い、返還されることになっている宜野湾市の普天間飛行場で、2013年以降、日本側が217億円の補修費を負担していることが分かったとある。20年前の8月13日、普天間飛行場を飛び立った米海兵隊の大型輸送ヘリが、沖縄国際大学の校舎に激突して炎上。学生や住民に被害はなかったが、被災した部品が周辺の住宅に突き刺さるなどした。この米軍普天間飛行場は、米軍が太平洋戦争末期の沖縄戦で土地を接収し、建設したものであるが、周りに住宅や学校が密集し、たびたび危険性が指摘されてきたが、1995年の米兵による少女暴行事件を機に、翌96年、日米両政府が返還に合意したという経緯がある。この、いずれは返還される普天間飛行場だが、飛行場の補修工事は米国側からの要望を受けて防衛省が工事を発注し、費用を負担していたものである。防衛省は「必要最小限の補修」と説明しているが、普天間飛行場の返還が決まった後に数百億円をかけて毎年のように施設建設が行われており、なかには雨水排水施設を「改修」としながらも40億円をかけて巨大な調整池を基地内に造成していた工事も含まれている。
お笑い芸人の大竹まことは、(東京新聞の記事によれば)噂では、辺野古に新しく基地ができても米軍は普天間から動かないのでは?という噂もあるみたいだし、と困惑した様子を見せた。
番組パートナーの小島慶子は、日本外交が専門の中央大学法学部教授宮城大蔵氏の論説に同意を示した。その内容とは、普天間飛行場の速やかな危険性除去が本来の目的であったはずなのに、今や辺野古を巡る国と沖縄県の対立に問題がすり替わっているのではないかという指摘である。宮城教授は、目指すべき目的が不明瞭であるため、辺野古と普天間の両方にお金を投じる不合理さを招いているとし、政府は「危険性除去」という原点に立ち返り、改めて普天間返還への合理的な筋道を追及すべきであると、東京新聞の記事内で述べている。
フリーライターの武田砂鉄氏は、20年前の今日に米軍のヘリが沖縄国際大学に落ちたが、朝日新聞も含めた全国メディアは記事として大きく取り上げず、その翌日以降に開幕したアテネオリンピックばかりが報道されメディアのあり方が問われたという朝日新聞の記事を取り上げた。そして、20年前も現在も、大きなことが起こってもスポーツの祭典があるとそればかりが報道されるのは変わっていないと発言した。