6年ぶりに株式分割も決定 国内・海外で大幅な増収増益の良品計画が3度目の上方修正
国内外で「無印良品」を展開する良品計画は7月11日、2025年8月期の第3四半期決算を発表した。売上高にあたる営業収益は5910億9300万円(前年同期比19.2%増)、営業利益は594億600万円(同39.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は435億9100万円(同30.1%増)と大幅な増収増益で、第3四半期では営業収益、すべての利益が過去最高を更新した。
良品計画は、想定以上の成長で今期3度目となる上方修正を発表している。営業収益は7760億円(修正前は7700億円、前年比17.4%増)、営業利益は700億円(同670億円、同24.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は470億円(同455億円、同13.1%増)に修正した。さらに、良品計画は2019年9月以来6年ぶりに株式分割する。8月31日を基準日として1株を2株に株式分割するとしている。
国内事業の営業収益は3590億7200万円(前年同期比22.5%増)、営業利益は413億900万円(同34.1%増)と2桁での増収増益だった。美容液などのスキンケア用品が引き続き好調で、好業績を牽引している。東アジア事業の営業収益は1645億9900万円(同14.1%増)、営業利益は325億3200万円(同27.5%増)だった。中国大陸は店舗のスクラップアンドビルドを積極的に推進し、増収増益だった。
ベトナム、マレーシアでの出店を強化している東南アジア・オセアニア事業も著しい成長で、営業収益は309億9200万円(同26.3%増)、営業利益は44億7400万円(同25.5%増)だった。欧米事業の営業収益は309億9200万円(同5.1%増)、営業利益は53億1800万円(同38.1%増)だった。不採算店舗を閉鎖したことで店舗数は減少したが、増収増益だった。
良品計画は昨年11月23日に、東アジア事業部長や中国大陸事業部長など、「無印良品」の海外事業を担ってきた清水智(しみずさとし)氏が代表取締役社長に就任しており、中国市場での再成長に向けた施策や海外での売上拡大に向けた取組が奏功している。取り扱い商品の約7割が500円以下で構成されている「無印良品500」も中国で展開を開始しており、さらなる成長を目指す。