「御社のショーツで娘が妊娠した」と訴える母親、苦情の真相に販売会社が激怒(中国)
小売業を営む多くの企業では、消費者の質問や苦情を受け付けるためのカスタマーサービスを設けている。中国の肌着販売会社では、ショーツを購入した女性客から理不尽な苦情を受けた。女性客は、オンラインで購入したショーツを着用したことで「娘が妊娠した」と訴えていた。中国のニュースメディア『Bendi新闻』などが報じた。
【写真】理不尽な苦情だったが、カスタマーサービスのスタッフは丁寧に返答した
中国で、ある母親のとんでもないクレームが話題となっている。中国のニュースメディア『手机网易网』によると、現地時間7月27日にこの母親は中国のオンラインショッピングサイト「淘宝(タオバオ)」で購入したショーツによって娘が妊娠したと、販売会社のカスタマーサービスに苦情を入れたという。
母親とカスタマーサービスのやり取りのスクリーンショットがSNSで拡散されたが、そのやり取りの中で、母親は「一体どういうことなの? 娘がこんな状態なのはあなたたちのせいよ」と詰め寄り、「私の娘は御社のショーツを着用して妊娠したのよ」と3回も繰り返した。これに対してカスタマーサービスのスタッフは、次のように返答した。
「親愛なるお客様。まずは落ち着いてください。下着が妊娠を引き起こすことは絶対にありません。ニュースなどを見ていただいてもお分かりだと思いますが、過去1000年の間にこのようなことは起きていませんよ。」
また、スタッフは「ショーツを着用しただけで妊娠することはない」と説明し、製造工場の従業員は全て高齢の女性ばかりで、唯一現場の上司である男性は「精管結紮術(男性向け避妊手術)」を受けていると、プライバシーに関わる情報まで明かして母親を説得した。
しかし母親は、娘が妊娠した原因は購入したショーツ以外に考えられないとして、聞く耳を持たなかった。そこで同社は、この母親が今回の件をSNSで公にするのではないかと懸念し、先手を打って母親とのやり取りをSNSに公開し、あまりに理不尽なクレームを世間に知ってもらうことにした。
するとネット上では、「この下着は特許申請して不妊ビジネスを始めるべきだ」「男性も妊娠できるかな」といったジョークが飛び交った。また、多くの人はショーツが原因ではなく、娘が誰かと関係を持った結果として妊娠したと考えていた。
カスタマーサービスから報告を受けた責任者は当初、スタッフが冗談を言っているのかと思ったそうだ。しかし、この苦情が実際にあったことを知り、責任者は母親に何度か電話をかけ、ようやく連絡が取れた時に状況を確認した。そして、母親の口から非常に腹立たしい事実が語られた。この母親はインフルエンサーで、娘のいる母親を演じていた。今回のいたずらで注目を集め、インフルエンサーとしての収益を狙っていたのだ。
今回の件について、同社の責任者はSNSを通じて「私はこういう人たちが本当に嫌いです」と苦言を呈した。さらに、この苦情が原因で工場が数か月閉鎖されることになれば、100人以上の従業員が収入源を失い、会社が壊滅的な打撃を受けると述べ、女性の行動を強く非難した。
画像は『Bendi新闻 「“内裤怀孕”事件升级!当事人身份曝光,全网怒骂:你不要脸的样子,真恶心……」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)