澤田商店 福山春日店 〜 店内に精肉・総菜・弁当販売と飲食が集まる「食の商店街」。地域の食を支える新業態「スマートグルメ」
忙しい日でも、家で食べる食事にはこだわりたい。そのような悩みを手軽に解決できる店が、福山市にあります。
「澤田商店(さわだしょうてん)」です。2025年(令和7年)7月に、1号店の福山春日店がグランド・オープンしました。
スーパーマーケットや飲食店などを展開するエブリイホーミイグループの1社である株式会社WABLOS(ワブロス)の、「SMART GOURMET(スマートグルメ)365」という新業態です。
澤田商店は、一つの店内に精肉・総菜・弁当販売と飲食が集まった「食の商店街」。
高い評価を得ている宮崎県産の「乙守牛」や、買って帰って最終調理をするだけでおいしい料理が楽しめる「すまぐる」が人気です。
地域の食卓を便利においしくする、澤田商店の特徴やこだわりを深掘りしてきましょう。
澤田商店は新業態「SMART GOURMET 365」の1号店
澤田商店 福山春日店(以下、「澤田商店」と記載)は、福山市東部の春日町一丁目にあります。2025年7月1日に澤田商店の1号店として、グランド・オープンしました。
県道379号線の北側に面しており、敷地内に駐車場があります。
運営するのは、株式会社WABLOS。
スーパーマーケット「エブリイ」を運営する株式会社エブリイや、飲食店を運営する株式会社ホーミイダイニングと同じエブリイホーミイグループの一社です。
澤田商店は、WABLOSの新業態「SMART GOURMET365(以下、「スマートグルメ」と記載)」の店舗。
スマートグルメとは、一店舗内に精肉の対面販売、惣菜・野菜・食品などの物販と、弁当販売、飲食を併設した業態です。
一つの店で食に関する買物や飲食が完結する「ワンストップ・ショッピング」を売りにしており、複数の食の店舗が集まった商店街のようなイメージから「食の商店街」を掲げています。
それぞれのコーナーに屋号がある点もおもしろいです。
澤田商店の中には、精肉の対面販売をする「肉のにくよし」、総菜の製造・販売をしている「キッチングルメ」、弁当の販売と飲食(食堂)の「よっちゃん」があります。
また物販コーナーもあり、野菜・米・調味料・玉子・加工食品・パン・飲料・酒なども販売しています。
精肉販売「肉のにくよし」
「肉のにくよし」は精肉販売のコーナーです。最大の特徴は、半調理品商品の「すまぐる」。料理の味付けや肉・野菜などの具材の下ごしらえをした状態で販売します。
また、注文を受けてから調理をするのもポイントです。利用客の好みに応じオーダーを受け、肉の味付けや野菜のトッピングをして提供します。
購入後、自宅で炒めたり煮たりといった最終調理をするだけで料理が完成。仕事帰りや忙しいときでも簡単につくれ、さらに出来合いにはない、手づくりならではのおいしさが堪能できるのが魅力です。
販売メニューはプルコギ・生姜(ショウガ)焼き・野菜炒め・鍋など多彩なラインナップ。ハンバーグのタネやギョウザの中身まであるのが特徴的です。
ほかの注目ポイントとして、宮崎県産「乙守牛(おともりぎゅう)」を取り扱っていることが挙げられます。
乙守牛は、宮崎県都城市で育てられている和牛です。宮崎牛のなかでも特に高い評価を得ており、「宮崎牛を超える宮崎牛」と呼ばれるほど。
ほかにも広島県産「世羅大地の極旨牛(ごくうまぎゅう)」や、宮崎県産「あまかぁ~豚」をはじめとした各種豚肉・牛肉・鶏肉を販売しています。
澤田商店で販売している肉は、乙守牛の生産者で宮崎牛の匠・乙守孝志(おともり こうじ)氏が目利きをし、厳選したものだけ。
精肉加工工場を併設しているので、鮮度が抜群の肉を提供。工場併設だからこそできる、希少部位の取り扱いも澤田商店の魅力の一つです。
このほか自家製の「生ソーセージ」も人気商品です。
総菜販売「キッチングルメ」
2025年(令和7年)7月現在の情報。価格は消費税込
「キッチングルメ」は総菜販売のコーナーです。店内でつくられた総菜を販売しています。
トンカツやコロッケ、メンチカツ、鶏のから揚げといった人気のメニューがラインナップ。
セルフサービスなので、好きなものを好きな量取ってください。
さらに、パック売りのサラダも数多く並んでいます。
コロッケ
人気が高い総菜の一つが「コロッケ」です。
第一印象はかなり分厚く、重い。食べてみると衣はカリッとしていて、大変香ばしいです。
衣の中は潰したジャガイモのトロリとしたなめらかな舌触りがし、シットリとしています。
ジャガイモのやさしい甘さが広がり、ときどき肉の食感とうまみが感じられて、非常においしいです。
メンチカツ
「メンチカツ」も人気の総菜です。
コロッケと同じく、メンチカツもかなり分厚く、ズッシリと重いです。
衣も香ばしく、カリッとしています。
中には挽き肉がギッシリです。ジューシーで、肉感がシッカリと感じられます。適度な塩味に、ときおりタマネギの甘みがしてきて、ほどよいコショウの風味も。
ソースなどかけなくても、そのままでも十分おいしいです。
食堂・弁当「よっちゃん」
「よっちゃん」は弁当販売と店内飲食のコーナーです。
2025年(令和7年)7月現在の情報
食堂
よっちゃんには飲食ブースが併設されており、店内で食事ができます。
席は、コの字カウンターに全9脚。
すべての席に焼肉用のコンロが設置されています。
メニューは、焼肉と炭火丼が名物です。
平日昼のみのランチメニューと、平日夜と土・日曜日・祝日の昼・夜の焼肉メニューがあります。
ランチメニューは「名物!じゃんじゃん炭火カルビ丼」が一番人気です。また「懐かしのおふくろカレー」も人気メニュー。
さらに、土・日曜日の昼限定で提供する「焼肉ランチ」も人気です。
内容は、三種の盛り合わせ。宮崎県産乙守牛一品と澤田商店おまかせ二種で、ごはんが1杯付いて1人前1,500円(税別)です。
夜の焼肉メニューでは、「焼肉セット」があります。内容はランチ同様に三種の盛り合わせで、宮崎県産乙守牛一品と澤田商店おまかせ二種。
ほかに単品の焼肉メニューからも選べます。
焼肉で店内飲食し、肉がおいしいと感じて帰りに精肉販売で購入して帰る人もいるそうです。
ランチ 懐かしのおふくろカレー
「懐かしのおふくろカレー」は、炭火丼と並ぶ人気のランチメニューです。
印象的なのは、具材。大ぶりカットのニンジンがゴロッと入っているほか、煮こまれてしんなりとなったタマネギも入っています。
さらに肉は、角切りと細切りの2種類入っているのがうれしいところ。
ルーはとろみがあって、ほどよい甘さ・塩気があり、あとからほんのりとピリ辛さを感じます。
食べやすくて、どこか懐かしい味わい。家庭的な印象の味わい深いカレーだと思いました。
なお、カレーは夜メニューや弁当でも楽しめます。
焼肉セット(三種盛り合わせ)
「焼肉セット(三種盛り合わせ)」は、夜の焼肉メニューのなかで、店イチオシのメニュー。
3種の内容は、日替わりでセレクトされる乙守牛の5種から1種。そして、同じく日替わりで店がセレクトする2種です。2種は、乙守牛または世羅大地の極旨牛から選ばれます。
取材時の乙守牛の5種は、「モモ」「ウデ」「ササバラ(フランク)」「三角バラ」「内ハラミ」でした。このうち、モモを選択。
また、取材時の店のおすすめの2種は、世羅大地の極旨牛の肩ロースと、乙守牛のロースでした。
提供される肉は、目の前で店員により手切りされます。これも楽しみの一つではないでしょうか。
そして肉は、各席に設置されたコンロで自ら焼いていきます。
モモは赤身が多めで、ムッチリとした食感です。香ばしさとともに肉の味がしっかりと味わえました。
ロースは脂身が多めなので、柔らかな食感。甘みのある味わいで、食べごたえがあります。
肩ロースは、赤身と脂身のバランスが良いのが特徴。うまみと甘みが濃厚で、味わい深さが楽しめます。
焼肉のタレは、醤油味と味噌味の2種類です。
なお土・日曜日・祝日の昼のみの「焼肉ランチ」でも、同じように乙守牛5種から1種を選び、店のおすすめ2種とともに提供。それを目の前で手切りします。
弁当販売
弁当は、飲食コーナーでの看板メニュー「名物!じゃんじゃん炭火カルビ丼」や「懐かしのおふくろカレー」、「四川麻婆豆腐丼」などを販売。
ほかに弁当でのみ提供するメニューもあります。
弁当販売の最大の特徴は、午後6時以降に注文してすぐその場で調理し、できたて熱々の弁当を持ち帰られること(できたての受付は午後7時45分まで)。
これはうれしいサービスではないでしょうか。
なおカレー・牛丼・牛すじ煮込みなどは、鍋を持参して注文した商品を持ち帰るサービスも実施しています。
名物!じゃんじゃん炭火カルビ丼
飲食コーナーで平日ランチの人気メニュー「名物!じゃんじゃん炭火カルビ丼」は、弁当としても販売されています。
店内ランチでは、焼きたての炭火焼肉とタレの香ばしさがたまらないのが特徴。
なんと、弁当で持ち帰っても、炭火焼きの香ばしい風味が広がるのです。これは非常に食欲がそそられます。
炭火焼きの香ばしい風味と甘辛いタレの味に、肉の味わいや脂身の甘みが混じり合い、ごはんがドンドンと進みます。
あっという間に平らげてしまい、満足できる一品だと思いました。
さまざまな魅力がある「食の商店街」の澤田商店。
運営企業である株式会社WABLOSの澤田商店事業部長・田中公美(たなか まさみ)さんにインタビューを実施しました。
WABLOS 澤田商店事業部長の田中公美さんにインタビュー
「食の商店街」として、さまざまな楽しみ方ができるのが魅力の澤田商店。
運営する株式会社WABLOSの澤田商店事業部長・田中公美(たなか まさみ)さんにインタビューをしました。
グループ創業以前の屋号と創業者の思いを受け継ぐ
──澤田商店について教えてほしい。
田中(敬称略)──
澤田商店を運営するWABLOSは、スーパーマーケット「エブリイ」運営の株式会社エブリイなどと同じエブリイホーミイグループに属し、2023年(令和5年)に設立されました。
プレプレオープンやプレオープンを経て、2025年(令和7年)7月に1号店「澤田商店 福山春日店」のオープンに至ります。
ちなみに「澤田商店」とは、エブリイホーミイグループが創業前から展開していた卸問屋の屋号。
「食の商店街」を掲げ、店内を商店街に見立てています。
各コーナーにも屋号を掲げており、「肉のにくよし」、弁当の販売と飲食(食堂)の「よっちゃん」は創業者・澤田嘉康(さわだ よしやす)の愛称から。
総菜の製造・販売をしている「キッチングルメ」は、グループの飲食事業の最初の店舗名です。
グループの歴史に関わる名前をいただいた以上、創業者やグループが長いあいだ温めてきた思いを大切にしてきたいと思います。
仕事が忙しいときでも毎日の食事のお悩みが手軽に解決できる「スマートグルメ」
──澤田商店の特徴は?
田中──
一番のポイントは、精肉加工工場を併設した精肉専門店であることです。そのため新鮮な精肉を提供できます。
さらに普段手に入りにくい希少な部位も、提供しやすくなります。これは精肉・総菜・飲食それぞれのコーナーでも同じです。もちろん、宮崎県産の乙守牛も当店の自慢。
地域のみなさまに、おいしいお肉を気軽に楽しんでもらえる店です。
もうひとつの大きなポイントが、当店が掲げる「SMART GOURMET(スマートグルメ)365(以下「スマートグルメ」と記載)」という業態である点ですね。
──スマートグルメとは?
田中──
スマートグルメは、WABLOSで最初となる新業態です。
夫婦共働きが増加するなど、家庭の環境は従来より大きく変化しています。
その環境の変化に対し、スーパーマーケット(小売)や飲食店、食材宅配など、食にまつわる事業を長年続けているエブリイホーミイグループのノウハウを生かして、何かお手伝いできるのではないかと考えたのです。
こうしてスマートグルメが生まれました。
「澤田商店に来れば、仕事が忙しいときでも毎日の食事のお悩みが手軽に解決できる」というのが、当店のスマートグルメの特徴です。
特に最終調理をするだけの状態でお渡しするミールキット「すまぐる」は、澤田商店のなかでもおすすめのサービスですね。
仕事で忙しいとき、家庭の食事で活用するとなれば、どうしても出来合いのものになりがち。出来合いのものもおいしいですが、手づくりの料理は出来合いにないおいしさがありますよね。
すまぐるは、手づくりの手間がかかるという欠点を補いながら、出来合いのものにはない手づくりの良さを楽しめるのが最大の強みです。
野菜を加えたり抜いたりといったカスタマイズもできます。ギョウザの中身だけの提供はめずらしいようで、お客様から好評です。
グループのノウハウや強みを生かした「食の商店街」
──総菜や弁当のこだわりは?
田中──
「すまぐる」を推しているといっても、すぐに食べられる総菜・弁当や店内飲食にも力を入れています。
弁当に関しては、午後6時以降は注文してからつくり、できたてをご提供。
またカレー・牛丼・牛すじ煮込みなどは、鍋持参で購入した場合、5%オフというサービスを始めました。このサービスが非常に好評です。予想以上に盛況で、驚いていますね。
状況に合わせて手づくり、すまぐる、総菜や弁当、店内飲食と選択してもらえればと思います。店内でそれらがそろうのが、澤田商店の強みです。
──物販はどのような経緯で始めた?
田中──
当店では野菜や調味料、加工食品などを中心にラインナップしています。こだわりのある商品やめずらしい商品などが多いです。
地元のパン屋さんから、焼きたてのパンも届きます。
──飲食コーナーでのポイントは?
田中──
ひとつは、席の形状にこだわったこと。あえてコの字のカウンター席にしました。
当店は精肉にこだわっており、従業員からお客様にお肉の特徴・おいしさを説明することで、より当店の精肉の良さを知ってほしく思います。
そこで自然に会話が生まれやすい形を模索した結果、コの字カウンター席に行き着きました。
あとはやはり乙守牛をはじめとした、おいしいお肉を店内で楽しんでもらえること。
精肉に長く携わってきたエブリイホーミイグループで、店内に精肉加工工場を併設した当店だからこそ、おいしいお肉が提供できます。
多店舗展開をめざし、まずは春日店の地固めに注力
──今後の意気込みや課題があれば、教えてほしい。
田中──
はじめての事業形態ですから、今も試行錯誤しています。
プレプレオープンやプレオープンを経てグランド・オープンを迎えました。この間に課題や変更すべきか所が見つかり、何度も変えたんです。
新業態なので、参考にする競合店もありません。お客様への説明や周知にも大変さを感じていますね。
「私たちのやりたいこと、私たちの強みを、いかにお客様に伝えていくか」は今も考えています。お客様に伝わったとき非常に喜ばれるので、伝えることが大事だと実感していますね。
オープンは目的ではなく、スタート地点。これからも状況に合わせてブラッシュアップは続けていきたいです。
2店舗目や3店舗目をめざして、まずは春日店の地固めをしっかりとしていきます。
おいしく便利な食の商店街・澤田商店
一つの店で精肉販売から総菜・弁当も買え、店内飲食もできる、便利な澤田商店。
乙守牛など、おいしい肉が楽しめるのが魅力です。
また、買って帰って炒めたり煮たりするだけで、できたて料理が味わえる「すまぐる」は、忙しいときでも手づくり料理が楽しみたい場合に活躍するのではないでしょうか。