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朗読団体 ひばりの会 郷土史伝える活動が評価 文部科学大臣賞を受賞

タウンニュース

賞状と自作の紙芝居を持つ会員(中央が松原会長)

三浦市を拠点に活動する朗読ボランティアサークル「ひばりの会」(松原あかね会長)が、優れた読書活動を文部科学大臣が表彰する2025年度「子供の読書活動優秀実践団体」に選ばれた。4月23日に東京都渋谷区で行われた表彰式で賞状を受け取った。三浦市の団体では初。

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同賞は、子どもの読書活動の理解と関心を深め、読書を行う意欲を高める活動を推進する目的で02年から文科省が実施している。学校などの教育機関、図書館、団体ごとに表彰が行われ、県内では同会を含む3団体が受賞した。

同会は1989年に発足。年2回の子ども向けお話し会、保育園などで毎月、自作の紙芝居や本の朗読を行い、子どもたちの豊かな情操や想像力、共感力の向上などに寄与している。昨年には旭小学校の児童らが地域住民向けに実施した読み聞かせ活動に助言や指導を行っている。そのほか、「二町谷の方言」と題したCDを制作するなどの活動も精力的に行ってきた。

同会は読み聞かせの活動と合わせて、三浦の郷土史を分かりやすく子どもたちに伝えている。市ゆかりの詩人・北原白秋や、南下浦町金田の清伝寺に残るカッパの証文の伝説をモチーフにした話など、身近な土地にまつわる逸話などを通して郷土愛の醸成を促進している点も評価された。

松原会長は「時には人形を用いながら、時には紙芝居で。一方的に聞かせるだけではなく、こどもたちの反応を読み取ることを大事にしてきた」とこれまでの活動を振り返った。

好奇心の入り口に

多様化が進む習い事や娯楽、少子化などを理由に、年々参加する子どもの数は減少しているという。会員も老齢化が進むが「子どもたちは大人が予想しえない、ふとした瞬間に物事に興味を持ったりする。会を通して、今後もその機会を提供していきたい」と意気込み、「一生心に残るようなお話を届けられたら」と松原会長は話している。

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