見直そう!住まいの安全 家族の未来を守る「耐震診断」
地震大国・日本に暮らす私たちにとって、住まいの耐震性は命に関わる重要な問題です。特に注意すべき建物や、耐震診断の流れについて専門家に聞きました。
教えてくれたのは…
家屋の健康診断で危険度をチェック
日本では大地震が起こるたびに建築基準法が見直され、建物に求められる耐震性能は年々厳しくなっています。
特に1981年の改正以前に建てられた建物は現在の基準を満たしていない可能性が高く、耐震診断の実施を検討した方が良いでしょう。
耐震診断とは、建物の構造的な安全性を専門家が調査して評価するもの。
実際に現地に赴き、点検口から基礎のひび割れやシロアリ被害、建物の傾きなどを確認します(30〜60分程度)。
現地調査の後、建築図面に基づいて耐震性を総合的に判断。
一般的には数時間で終了します。
耐震性に不安があるのは古い家屋だけではありません。主な条件をチェックリストにまとめました(下表)。
あなたの家は大丈夫?
耐震性簡易チェックリスト
□★築30年以上または1981年以前の建築物
□★過去の地震によるひび割れや傾きあり
□何度も増築・改築を行っている
□木造住宅で柱・壁が少ない、ピロティ構造
□基礎にひび割れあり、無筋コンクリート
□瓦屋根などの重い屋根材を使用
□壁の配置に偏りあり(片側に窓が多いなど)
□耐震補強工事をしていない
・3つ以上当てはまったら要注意
・★は1つでも耐震診断をおすすめ
より正確に調べたい場合はこちらでチェック/https://www.kenchiku-bosai.or.jp/files/2013/11/wagayare.pdf
一般財団法人日本建築防災協会「誰でもできるわが家の耐震診断」
過去の増改築歴が要注意なのは、当時の建築基準法に基づいた申請がされていなかった場合、耐震性能が不十分のまま放置されてきた恐れがあるからです。
また、定期的に外壁や屋根の塗り替えをして保護していても、耐震性が保証されるわけではありません。
建物の構造自体の安全性を確かめるには、やはり耐震診断が不可欠です。
耐震診断を頼みたいと思ったら
耐震診断の依頼先には1.専門家2.自治体窓口などがあります。
1.は設計事務所や耐震診断の専門機関などが行うもので、費用はかかりますが精度は高め。
目安は15万円程度です(建物の床面積によって変わります)。
2.を選ぶなら、行政が実施する無料相談会に参加してみてはいかがでしょう。
耐震診断やその結果行うことになった耐震改修に対して、補助金が出る自治体もあります。
条件を満たせば耐震診断と耐震改修合わせて100万円以上の補助額が出るケースもあり、家計にとって大きな節約に。
ただし、「自治体内の業者を利用すること」などの条件や、年間で受け付ける申請の件数制限が設けられていることが多いため、早めに確認しましょう。
耐震診断を受けるには幾つかの必要書類があります。
その一つが建築時に申請した図面。
なくしていても診断は受けられますが、新たに図面を作成する必要があり、数万円の費用がかかることがあります。
まずはお住まいの自治体窓口や相談会をチェックして、安心な住まいへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょう。
木造住宅の補強方法の例
参考・画像提供/一般財団法人 日本建築防災協会「誰でもできるわが家の耐震診断」