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高木完さんゆかりの逗子市の古民家リノベーションでクラウドファンディングに挑戦中

タウンニュース

リノベーション中の家の前で笑顔を見せる(右から)高木さん、佐々木さん、福井さん

逗子市山の根で築67年の古家をリノベーションし、地域の新たなコミュニティーを作ろうと、不動産業を営む福井大輔さんと佐々木晴美さんが、「artoflife」と銘打ったプロジェクトを進行している。

ここは逗子出身で日本ヒップホップ界の草分け的存在である高木完さん(62)=関連記事=が幼少期から高校まで育った場所。

所有者は高木さんのいとこだが、長年の空き家状態をどうしたらいいかと話す中で、「せっかくなら面白いことが何かできないか」と高木さんが旧知の福井さんに相談したことが始まりだった。

「アートと音楽を通じて逗子に新たなコミュニティーを作る」をコンセプトに今年の初めに始動。荒れ放題だったテニスコート2面ほどもある庭の伐根に始まり、家の中の不用品撤去など少しずつ作業を進めてきた。

家の中には高木さんの叔父が所有していた3千枚以上におよぶクラシックのレコードや、高木さんが学生時代に描いた絵などが残されている。鉄人28号のおもちゃなどもあり、高木さんは「昭和部屋を作りたいね」とアイデアを出した。

福井さんたちはワークショップを開いたり、農業体験をしたりと、人が集まる仕掛けを検討中だ。イベント会場なども想定しており、高木さんは「藤原ヒロシさんや小泉今日子さんには『何かやろうよ』って声掛けしています」と語った。

庭には五右衛門風呂を作る予定だという。「災害時に電気やガスが止まっても入れる風呂は、避難場所とは違う安らぎの場になると思う」とその意図を話した。運営費に関してはカフェの経営などを予定している。

詳細はクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で「高木完」と検索。

「ニコニコできる空間に」

山の根の家で10代後半まで過ごしていました。長らく立ち寄る機会がなかったのですが、今回のプロジェクトを動かすにあたって家の中を整理すると懐かしいものや昔の写真がいっぱい出てきました。怪獣やアニメ作品のフィギュア、高校生の頃に描いた油絵、パンクファッションに身を包んで友人に撮影したもらったポートレートなど、あの頃の記憶がよみがえる不思議な感覚を味わっています。叔父が所有していた3千枚以上のクラシックレコードとオーディオセットも残っており、ビートルズを掛けようとしたら「ロックはダメ!」と怒られたことを思い出しました。

高校生の頃に参加したパンクバンドで初めてレコードを出したのですが、『おきまりの午後』という曲は「極彩色に塗られた街を、月が蒼く照らし出す─」と文学青年気取りの歌詞で始まります。大好きだった仮面ライダーの世界観を自分なりに表現したもので、幼少期に見たもの、聞いたものの影響を受けています。そんな大切な場所が、新しい空間に生まれ変わろうとしています。みんながニコニコできる枠組となるよう、自分も楽しみながら関与していきます。

DJ・クリエイター 高木完さん

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