赤ちゃんの耳そうじ&爪切りってどうしてる? 〜赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(10)〜
赤ちゃんの耳そうじや爪のケアに困っていませんか? 生まれて間もない赤ちゃんの耳や爪先はびっくりするくらいに小さく、耳の穴に綿棒を入れたり、爪切りをするのも緊張してしまいますよね。本記事では時間をかけずに安全にできる、耳そうじと爪切りのコツを紹介します。
目次耳そうじとは「掻き出す」にあらずガーゼと細い綿棒を用意しましょうおくるみで包んでから始めましょう綿棒で耳の穴のまわりを優しくなでるようにお風呂上がりがベター 声掛けも忘れずに耳の病気かもと思ったときは医師に相談赤ちゃんの爪は伸びるのが早い!新生児から使える爪切りばさみ誰でも簡単に使える爪やすり爪切りを失敗して出血 でも慌てないでお風呂上がりはNG 足の爪も切りましょうお手入れは、眠っているときがベスト!
耳そうじとは「掻き出す」にあらず
耳あかとは耳の中で発生する分泌物に、はがれ落ちた耳の中の皮膚が混ざったもの。赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、耳あかが出やすいのです。
赤ちゃんの小さな耳を掃除するなんて、しかも手足をバタつかせるからどうやっていいかわからない…なんて不安に思うママ・パパもいるかもしれません。
でも耳あかは基本的に、耳の入口近くにたまるので、実はそこまで大変ではありません。これは大人も子どもも同じ。耳あかは奥の方から掻き出さずとも、少しずつ自然に外に出てくるようになっているのです。ですから赤ちゃんの耳そうじも、奥から掻き出すのではなく、耳の入り口の汚れを拭き取ってあげるだけでOKなのです。
神経質にならなくても大丈夫。むしろ無理に取ろうとして耳の中を傷つけたり、耳あかを奥に押し込んだりすることの方が問題です。
続いては耳そうじで準備すべきもの、手順について解説します。
ガーゼと細い綿棒を用意しましょう
赤ちゃんの耳そうじには、ガーゼハンカチとベビー用綿棒を使います。ガーゼは耳の裏や周囲、耳たぶを拭くときに、綿棒は耳の穴の回りをきれいにするときに使います。赤ちゃんの耳はとても小さいので、大人用のものではなく、赤ちゃん用の細いタイプの綿棒を用意しましょう。
おくるみで包んでから始めましょう
赤ちゃんは不意にからだを動かしたり、手足をばたつかせたり、予測のつかない動きをすることもあります。そのため耳そうじのときは、赤ちゃんを寝かせた状態で、動かないようおくるみなどで包むと、やりやすくなります。おくるみがない場合は、正方形のバスタオルなどもお世話がしやすいのであると便利です。
このとき気をつけたいのは、赤ちゃんの両腕を入れてキッチリ包むこと。緩んでいると赤ちゃんが手を出したりして危険です。片手に綿棒かガーゼを持ち、もう片方の手は赤ちゃんの頭を固定します。押さえつけるというより、抱きしめる感じで。短時間でさっとすませてあげてくださいね。
綿棒で耳の穴のまわりを優しくなでるように
赤ちゃんは大人に比べて外耳道(耳の穴の入り口から鼓膜までの部分)が短いので、耳の穴に綿棒をさし込むと鼓膜を傷つけたり、耳あかを取るつもりが逆に奥に押し込んだりしてしまうことも。
そのため、綿棒は短めに持ち、耳の入口から見える範囲(1㎝以内)の壁を優しくなでるようにお手入れしましょう。ベビーオイルを少しつけると耳あかが取りやすくなります。耳のひだの細かい部分も綿棒でくるんと拭き、耳たぶや耳の裏などは湿らせたガーゼで、さっときれいに拭き取ります。
お風呂上がりがベター 声掛けも忘れずに
耳や周囲の皮膚が湿って柔らかくなっているお風呂上がりは汚れが取れやすいので、服を着せてちょっと落ち着いたときに拭いてあげるといいでしょう。
また、声かけも忘れずに。大好きなママ、パパから「お耳きれいにしようね」」などと優しい声で話しかけながらケアされると赤ちゃんも安心できるでしょう。
はじめは難しいかもしれませんが、赤ちゃんがリラックスするように笑顔で接してあげられるといいですね。
耳の病気かもと思ったときは医師に相談
生まれたばかりのころは羊水が乾燥してできた黒い耳あかが出てくることもありますが、心配いりません。また新生児期にからだを覆っている胎脂が、外耳に残っていると耳垢がたまっているように見えることもありますが、これも胎脂なのでご安心ください。
そもそも黄色かったり、茶色だったり、いつも湿っていたりと色も見かけもさまざまなのが赤ちゃんの耳あかの特徴です。
また、まだ寝返りはうまくできない時期には、赤ちゃんは一方の耳を下にして寝ていることがよくあるかと思います。そうなると一方の耳だけ湿度が高まり、湿った状態となることもありますが、それも特に気にする必要はありません。
ただし黄色くて液体のようなジュクジュクの耳だれは、外耳炎など耳の病気の場合もあります。また、赤ちゃんが頻繁に耳を触ったり、引っ掻いたりするなどのしぐさが見られるときも注意が必要です。そんなときは、早めに耳鼻科の医師にみてもらいましょう。
赤ちゃんの爪は伸びるのが早い!
小さくて柔らかい赤ちゃんの爪のお手入れは、失敗して傷つけてしまうのが怖くてなかなかできないというママ、パパも多いはず。
とはいえ、赤ちゃんの爪は伸びるのが早く、まめに切っておかないと自分の顔や頭を引っ掻いてしまうこともあります。
ではどれくらいのタイミングで爪を切ってあげるべきなのでしょうか? 目安は、赤ちゃんの指の先より爪が長くなってきたら。手の爪だと1週間に1回、足の爪は2週間に1回くらいのペースでお手入れしてあげると安心でしょう。
爪のケアには新生児から使える爪切りはさみが一般的ですが、最近はいろいろな種類の赤ちゃん用の爪やすりもあります。たとえば、はさみで切った後の“爪の角”で顔をひっかいたりする心配がない「ネイルケアセット」は、月齢に合わせてやすりを変えることができ、安心して簡単にケアすることができます。用途に合わせて、赤ちゃん用のネイルケア用品を選ぶようにしましょう。
新生児から使える爪切りばさみ
赤ちゃん用のはさみの形になった爪切りを用意しましょう。新生児用のものは刃先が丸くなっていて、大きく開かないのが特徴。赤ちゃんが突然動いても深爪をしたり、皮膚を傷つけたりすることがないように工夫されています。
深爪や巻き爪にならないように、伸びた爪の白っぽい部分を1ミリぐらい残して切りましょう。まず爪の左右から切り、最後に中央部を切って自然な形に整えます。角ができないように注意してください。
誰でも簡単に使える爪やすり
赤ちゃん用の爪やすりには電動と手動、使い捨ての3つのタイプがあります。どれも超微粒子のやすりで、月齢によって硬さを替えられるようになっているものもあります。小さなハサミは持ちにくくて上手に使えないという方でも安心ですね。
爪やすりは普通に使えば指先を傷つける心配はありませんが、斜めにあてて削っていると、爪が薄くなってしまうおそれがあります。くれぐれも削りすぎには気を付けてください。
爪切りを失敗して出血 でも慌てないで
ふいに赤ちゃんが動いたりして指先を傷つけてしまっても、すぐに止まる程度の出血なら心配はいりません。新陳代謝が早い赤ちゃんは傷の回復も早いので、たいていは流水で洗う程度で治ります。
大人用の傷薬や絆創膏を使うと、舐めたり、しゃぶったりしてトラブルの原因になることもあるので、しばらく押さえていても血が止まらないなら、お医者さんにみてもらいましょう。
お風呂上がりはNG 足の爪も切りましょう
ただでさえ柔らかい赤ちゃんの爪。お風呂上がりの湿った状態はより柔らかくなっていて、深爪になったり削りすぎやすいので、爪のケアは避けましょう。
手の爪のお手入れがすんだら、足の爪も忘れずに。伸びた足の爪は服や布団に引っかかって割れてしまうことも考えられます。かわいい赤ちゃんに痛い思いをさせないように、爪は少しずつ、まめにケアしてあげたいですね。
お手入れは、眠っているときがベスト!
起きているときはからだのどこかを動かしている赤ちゃん。指先を握ってハサミややすりをあてると嫌がって、バタバタと手足を動かすこともあります。そのため、爪のお手入れをするのは眠っているときがおすすめです。もし、お手入れの途中で起きてしまったらあきらめて、次の機会を待ちましょう。
耳そうじも爪切りも最初はやり方に戸惑うかもしれませんが慣れてしまえば心配はいりません。むしろ親子のつながりをより実感できる時間になるのではないでしょうか。そしてその都度、少しずつ大きくなっていく耳や指先を眺めながら、子どもの成長を強く実感することでしょう。