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【記者ノート】1994年誕生の上越ウイングマーケットセンター「PATIO」が激動を乗り越え甦る

にいがた経済新聞

この9月にオープンしたばかりのモデル住宅街(PATIO住宅公園)

「PATIO」関連の商業施設(上空写真)

破産寸前まで追い込まれたが、優れた役員スタッフの英知で復活

平成6年に北陸自動車道上越ICに近接し、国道18号に接した好立地(新潟県上越市富岡)に「上越ウイングマーケットセンター」が誕生、その核施設だった「PATIO」がマーケットセンター全体を上越地区の複合商業施設に再び蘇えさせることに成功した。12年前に前社長から引継いだ現社長の植木昌成氏(71)が語る。

「優秀な専務、常務、役員、スタッフたちが一丸となり復活できた。苦しい時、困った時に必ず神風が吹いて奇跡が起きた。私たちは強運の持ち主だと思っている」。

植木社長は「当初は金銭的にも苦境の中で、やっていけるだろうか」と大きな不安と危機感の渦中にあった。その後は政府系金融機関はじめ、多くの知人や友人らに助けられ、何とか現在の「上越ウイング」の再構築に繋がっていったのだ。

同社長は「何気なく引受けたのだが、後がない大ピンチの中を“神風”と“運”に助けられたように多くの人に恵まれ、ここまで漕ぎ着けることが出来た。その“どんでん返し”は私にとっても小説にもなるような大きなドラマだった。とにかく感謝で一杯だ」と逆境を乗り越えた12年間を振り返る。

パワーセンターをリニューアルし新たな商業施設を誘致するほか、PATIO専門店にも多業種な店舗

元々当初は北海道のカウボーイなどが出店した我が国初のパワーセンターとしてオープンし、テレビや新聞など全国的なマスコミにも大々的に取上げられ人気を博した。お客も全国から駈け付けるなど活況を呈した。

しかし、次第にその熱も下火になって行き、PATIOの経営者はじめ、関係者らが「どうしたら現在の商業施設を継続していくかに、頭を悩ませ、再生の道を懸命に模索し続けた。ドンキホーテが進出後、ワークマン女子、高倉町珈琲などをはじめ次々と新テナントが参加した。

さらにPATIO専門店にもレストランだけでなく、学習塾やダンススクールなど様々な業種の貸店舗が借りてくれるようになり、大変な賑わいを見せるまでに商業施設が増え続けた。そして今年9月にはさらに「PATIO住宅公園」も誘致し、多くのモデル住宅が軒を連ねるまでに商業施設開発が進んでいったのだ。

植木社長は「当初のカウボーイ等の施設だったところは、老朽化していることもあり、リニューアルするなどし、それらの敷地に多くの業種の新たな商業施設の誘致によって、ショッピング全体の集客へと繋がった」と嬉しそうに話す。

商圏も大きく広がり、関東や北陸、関西からも

植木社長は「確かに当初から好立地に恵まれていたことも事実だが、その後勢いが下がるなどし、苦境を経験した。だからこそ、『上越の商業地図を変えるんだ』と意気込み、魅力ある多彩な商業施設に生まれ変わるべく、努力を重ねて来た。同時にお隣り妙高市や糸魚川市などとも連携し、このPATIOが上越市の競争力向上に貢献できる施設として、さらに上越市のブランド力向上と地域のハブ施設を目指し、訪れる全ての人達からワクワクを感じてもらえる施設へと願い、スタッフはじめ努力していきたい」と大きな夢を描いている。

この9月にオープンしたばかりのモデル住宅街(PATIO住宅公園)

竜 哲樹(にいがた経済新聞顧問)

昭和25年新潟県上越市吉川区生まれ、新潟県立高田高等学校卒業。昭和48年3月富山大学文理学部卒業(教員免許取得)。元産経新聞社記者、元上越市議会議員。にいがた経済新聞社顧問。

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