ギネス認定って知ってた? 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」が世界最大の木造建築物!?
いよいよ2025年4月13日(日)に「大阪・関西万博」が開幕します。その会場デザインの理念「多様でありながら、ひとつ」を象徴するシンボルが、大屋根リングです。全周がほぼ2キロに及ぶこの巨大な大屋根リングが、2025年3月4日(火)にギネス世界記録(TM)に認定されました。その認定証授与式の様子をお届けします!
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大屋根リングの全周はほぼ2025m!多くの人がつながることのできる場所にオススメは夕暮時! ライトアップも♡
大屋根リングの全周はほぼ2025m!
大屋根リングは、日本の神社仏閣の建築に使用されている貫(ぬき)接合を現代の工法と組み合わせて作られたものです。外径約675m、内径約615m、幅約30m、来場者が歩くことのできるスカイウォークの高さは約12m(外側約20m)という、圧倒的な規模を誇る木造建築です。
今回の認定記録は「最大の木造建築物」。建築面積が61,035.35㎡で、世界最大の木造建築物として認定されました。式典は、ギネスワールドレコーズ社の認定員からの公式認定証授与からスタート。
2025年日本国際博覧会協会の事務総長 石毛博行氏、大阪・関西万博会場デザインプロデューサー 藤本壮介氏に認定証が手渡されると、会場は大きな拍手に包まれました。石毛氏は「大変光栄で喜ばしい」とコメント。大屋根リングは、万博のデザイン理念をひと目で印象付ける象徴的な建物であり、大屋根リングによって人と人、国と国、世界が分断からつながりを取り戻すことを願っていると話します。
また、大屋根リングが日本の伝統的な木造建築技術を世界に示す役割を果たすことを強調し、夜間にも美しい姿を見せる点をアピールしました。さらに、これまで「約2キロ」とされていた全周がほぼ2025mであることが明らかになり、2025年開催の「大阪・関西万博」にふさわしい長さで、万博の開催を前にさらに期待が高まっていますと話しました。
多くの人がつながることのできる場所に
大屋根リングの設計・監修を担当した藤本氏は、今回の認定に感謝の意を示し、大屋根リングは機能性を超えて、多くの人々がひとつにつながる場所になっていると話します。分断が加速する世界情勢に触れ、万博という機会で多様な世界がつながることができる、ともに未来を作っていこうという力強いメッセージになることを期待しているとアピールしました。
また、木造建築については、1000年以上の歴史を誇る日本の伝統に現代の技術を融合させたものであり、持続可能な社会にふさわしい新しい工法として、日本から誇りを持って世界に発信することができると力説。
オススメは夕暮時! ライトアップも♡
授与式のあとには藤本氏が改めて取材に応じました。「現在の世界の状況を考えたとき、これだけの国が集まって6か月間いっしょにいることはとても意義のあることだと思うと話します。そして大屋根リングの回遊動線を、ここに世界が集まっている、多様な世界がつながれるというメッセージを受け取って、希望を感じてほしい」とアピール。また、木造建築の世界的な推進についても触れ、日本が木造建築の歴史において重要な役割を果たしてきたことを再確認しつつ、来場者には万博を楽しんでほしい、多様なパビリオンで文化や食、音楽などを体験してほしいと話しました。
また、ギネスの認定については作っているときはあまり意識をしていなかったと話し、機能的な面から大きさを決めていき、結果として外周がおよそ2キロというのが見えてきたときに、2025mというのは組み込もうとしたと明かしました。
取材陣から藤本氏のお気に入りのポイントについて尋ねられると、どの風景も美しいと断りつつ、西側に上がれるようになっていることに触れ、そこからの夕暮れ時、瀬戸内・淡路島が見える景色は格別と笑顔。さらに夜のライトアップ、一番高いところから見る各国のパビリオンを挙げると「その風景も世界がひとつにつながっているという印象を持ってもらえると思う」とコメント。
万博後のリングについては、残せるなら全て残したい思いはある、と心中を明かします。そして、維持費の問題や活用方法なども含め、残すことができれば素晴らしいと改めて思いを語りました。
今回ギネス認定された大屋根リングは、万博会場の“顔”ともいえる建築物。近くで見ても、遠くから見ても、その魅力、迫力は圧倒されるものがあります。ぜひ大阪・関西万博の会場で、ギネス認定の「最大の木造建築物」を見て、触れてくださいね!
EXPO 2025 大阪・関西万博
開催期間:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)184日間
開場時間:9:00〜22:00
開催場所:大阪・夢洲(ゆめしま)
交通:Osaka Metro中央線「夢洲駅」すぐ
写真・文/國友敬