定期公演vol.3の見どころを聞いてきました♡神戸セーラーボーイズ 細見奏仁&田中幸真ロングインタビュー 神戸市
JR新神戸駅前『AiiA 2.5 Theater Kobe』(神戸市中央区)で12月20日より始まる神⼾セーラーボーイズ 定期公演vol.3 『なんて素敵にピカレスク』『天使を憐れむ歌。』。
大人気シリーズ MANKAI STAGE『A3!』〜AUTUMN & WINTER 2019〜の劇中劇『なんて素敵にピカレスク』『天使を憐れむ歌。』を一部脚⾊し、神戸セラボ版にアレンジしてお届けするお芝居パートに加え、ライブパートでは新しい取り組みも予定している本公演の見どころを、メンバーの細見奏仁くん、田中幸真くんに教えてもらいました♪
まずはお芝居パートの話から。今回は昨年秋に行われた定期公演vol.1と同じくMANKAI STAGE『A3!』の劇中劇が原作ということで、2人が出演する『天使を憐れむ歌。』はどんなお話なのでしょうか?
奏仁:『天使を憐れむ歌。』は主人公である天使のミカエル(演:髙橋龍ノ介)が人間に恋をすることから始まる物語です。
幸真:天使には“死期の近い人間に関わってはいけない”という掟があって、天使たちの葛藤や、ミカエルと僕が演じる出演者の中で唯一の人間でミカエルが恋をした人間の主治医・フィリップのドラマが描かれます。
奏仁:複雑な構図でありながら、命の尊さや大事さ、友情、愛情だったり、いろんな要素が含まれた素敵な作品です。
2人が演じるキャラクターの魅力や「ここに注目してほしい!」ポイントについて教えてください!
幸真:僕が演じるフィリップはお医者さんなんですけど、ミカエルが恋をする女性の主治医として深く関わります。また、天使たちの物語に登場するひとりの人間ということで、お話の鍵を握るキャラクターとなっています。
奏仁:僕はウリエルという天使を演じるんですけど、ウリエルは人間の死期がわかる「死期リスト」を持つ天使で、死者の魂を天界に運ぶ役割を持っています。普段の僕と違ってすごく大人なキャラクターなんですが、お話の中ではそんなウリエルもすごく悩むというか、彼の成長も見れるような構成になっています。
2人とも今まで演じたことのない役柄に挑戦されますが、稽古中はどんなことを意識しているのでしょうか?
幸真:まずは台本をしっかり読み込んで、「このセリフを言うってことは、このキャラクターはこんな性格で、こういうことを考えているのかな」と確認することから始めました。
奏仁:僕は最近「人間観察」にハマっていて。お芝居の先輩方に「人間観察をした方がいいよ」と教えていただいて始めたんですが、それを役作りに活かしています。例えば、今回の舞台の演出をしてくださっている古谷大和さんはすごく大人っぽい方なので「古谷さんならどういう心境でこのセリフを話すかな」とか、他の人や自分の中で役のイメージに合っている人がどんなお芝居をするのかイメージしながら演じると役がつかみやすいと思うようになりました。
『天使を憐れむ歌。』は2人と髙橋龍ノ介くん、髙山晴澄くん、奥村頼斗くんの5人で舞台を作りますが、メインビジュアルの可愛さに衝撃を受けました♡
幸真:ビジュアル撮影の時、特にりゅうちゃん(ミカエル)と晴澄(ラファエル)が本当に可愛くて!ほんまに“ウブな天使”といいますか。ほかの3人は割とかっこいい感じで、今回は可愛い系とかっこいい系できれいに分かれている気がします(笑)。
2人の“推し天使”は??
奏仁:台本の読み合わせの時にも話したな(笑)。
幸真:うん(笑)。僕は頼斗くんが演じるメタトロンです!天使が一番似合う男といいますか。
奏仁:そうやね、特に声がね。
幸真:まさに天使のような美しさ。メタトロンは今回登場する天使の中で一番物知りな存在で、物語のすべてを上から見ているようなキャラクターなんですが、今まで頼斗くんが演じてきたティボルトやスナイパーのようなクール系のキャラとは違う、新しい一面を見ることができて、稽古中もずっと「かっこいい…!」と思っていました。
奏仁:僕は演じている人(晴澄)も含めてラファエルです。ラファエルはミカエルの親友で、ミカエルは恋した女性の元へ行こうとするんですけど、人間界に長く降りることは天使にとって危険なことで。だからラファエルは友達としてミカエルを止めに行くんですけど、その姿が現実の晴澄とすごくリンクしていて。
普段もりゅうちゃんとすごく仲良しで帰り道に2人で「どうしよー、テストやばい」みたいなこと話してるんですよ。2人の関係性を知っているからこそ、ラファエルの役がすごくハマっています。
幸真:同い年の2人だからこその友情が舞台上でも表現されてるよね。
もうひとつの舞台『なんて素敵にピカレスク』には明石侑成くん、中川月碧くん、崎元リストくん、石原月斗くんと、ゲストとして高崎翔太さんが出演されます。こちらの見どころについても教えてください!
幸真:『なんて素敵にピカレスク』は『天使を憐れむ歌。』とは打って変わってマフィアの物語で、殺伐とした雰囲気をしっかり描きながらも心が動かされる内容になっています。定期公演vol.2 舞台『銀牙 –流れ星 銀-』は男らしいかっこよさでしたが、『なんて素敵にピカレスク』は「クールなかっこよさ」が見どころです♪
奏仁:アクションも超かっこいいので期待してください!男心をくすぐる要素が詰まっているので、男性のお客さんが観てもテンション上がると思います。
定期公演は毎回アクションシーンが多いですもんね!2人はアクションに自信はありますか?
奏仁:僕は今までアクションと関係のない役をすることが多かったので、すごく難しいと思っています。当たり前なんですけど、相手に(パンチや蹴りを)当てることはできないじゃないですか。舞台は映像と違ってどの角度からもお芝居が見られるので、本当に当たっているように見せることが難しいんです。
幸真:『なんて素敵にピカレスク』は“ガンアクション”という神戸セラボが今までやったことのないジャンルのアクションなので、みんなの稽古を見ていてとても新鮮でした。「銃」はとても非日常なアイテムなので、アニメや映画でしか見たことがないものを実際に自分たちで扱うのがすごく難しいというか、かなてぃが言ったように、本当に撃っているように見せるにはどうすれば良いのか、みんな試行錯誤しています。
奏仁:劇中で主にガンアクションを担当するのは侑成くん(ルチアーノ)と月碧くん(ランスキー)の2人なんですが、稽古を見ていて面白いなって思うのが、役によって立ち姿や銃の打ち方、殴り方・蹴り方が違うところ。各キャラクターの性格や感情が動きで表現されているので、ぜひ注目してほしいです。
『なんて素敵にピカレスク』の中だと誰が一番の推しになりますか?
幸真:うわ~、難しい!どのキャラクターも魅力的なんですが、あえて1番を決めるなら、僕は侑成くんが演じるルチアーノですね。いつものフワフワとした雰囲気からは想像できない役なんですけど、最年長の侑成くんだからこそ出せるかっこよさが詰まっています。稽古中、ガンアクションに苦戦しているところを見ると可愛いって思っちゃうんですけど(笑)。
奏仁:僕は月斗くんが演じるデューイかな。月斗くんはそもそもアクションが得意でアクロバットもすごいので稽古中もしょっちゅう「うまっ!」って思う瞬間があります。バレエの経験を活かした動きのしなやかさも素敵です。
続いてライブパートのお話を聞かせていただきます。今回はチームに分かれてのパフォーマンスも予定されており、2人は各チームのリーダーだと聞きました!パフォーマンスの内容はチームによって全然違うんですか?
奏仁:まったく違います。なんだったら“文化”から違うと思います(笑)。
幸真:8月公演(定期公演vol.2 舞台『銀牙 –流れ星 銀-』)の時から月碧くんがダンスの振り付けを作って、みんなの先頭に立って稽古をリードしてくれていたんですが、自分はそれを見ている側で、自分に(月碧くんと同じことが)できるかなって緊張は今もずっと持っています。
奏仁:僕もあまり先頭に立って指揮するタイプではなく、どちらかというと縁の下の力持ちというか、みんなをどれだけ持ち上げれるか、どうすればより輝けるかを考えるタイプですが、それが良い意味で活かせるんじゃないかと思っています。
頑張ってください!最近は振り付けの激しいダンスもライブで披露されていますが、今回もすごかったり…?
幸真:激しいです(笑)。
奏仁:激しい上にテクニックも求められる感じです。僕は神戸セラボのSNSに上げている「稽古日記」で熱く語っていた回があるんですけど、今回はダンスでいう「ニュアンス」というものをすごく突き詰めたライブパートになる予定です。
幸真:振付を担当してくださっている後藤(健流)さんがいつもおっしゃるんですが、僕たちの最初のオリジナル曲「ボクラカラー」の振りがキャッチーすぎて「もう、ボクラカラーを超えれねえよ!」って(笑)。今回の公演でも新曲の披露があるかもしれませんが、新曲ができた時は毎回「ボクラカラーを超えよう!」という思いで挑んでいます。
奏仁:本当に「Lala・La・Lala」の手振りが強すぎるよね(笑)。
新曲の前には毎回「ボクラカラー」が立ちはだかるんですね。チームごとのパフォーマンスあり、ひょっとしたら新曲もあり、合唱もありと、本当にてんこ盛りですね!
幸真:早めに稽古が始まったので、実はいつもより余裕を持って取り組めているかもしれません。
奏仁:11月の時点で公演の全パートをさらい終わったもんな。でも、そこまでの怒涛の稽古がすごかった…(笑)。
幸真:11月の前半はライブパートの振り付けだったりお芝居だったりアクションだったりてんてこまいの忙しさでした。
奏仁:カルピスの原液くらい濃い時間を過ごしたと思います。
本公演が今年最後の舞台となりますが、神戸セラボとして2年目を過ごし、1年目と比べて成長したと感じるところはありますか?
奏仁:自分で言うのもなんですが、メチャクチャ変わったと思います。昨年も自分たちにとってのターニングポイントがいっぱいあったんですけど、今年はよりすごかったです。僕も高校生になって、メンバーも1人変わったり、大先輩がゲストとして公演にも参加してくださって。役者として、人間として心に留まる経験をたくさんさせてもらいました。
幸真:1年目はセミフィクション公演がメインで、精神的にも自分に近い役を演じていたので自然に演じることを意識していたんですけど、今年は定期公演vol.2 舞台『銀牙 –流れ星 銀-』やBoys☆Act ~maple『果てなき夢のその先へ』などキャラクターの個性を見せるお芝居をする機会が多かったです。演出の古谷さんからも「去年は芝居に対する情熱が素晴らしかった。今年は情熱だけでなく、芝居のレベルもどんどん上げていきたいね」と激励していただいたので、そのあたりを意識して過ごせたことが良かったと思っています。
奏仁:なにより、今年は良い意味でメンバー同士が“ぶつかりあった”1年だったように思います。
幸真:SF(セミフィクション)『Boys×Voice 403』の時には演出をしていただいた後藤さんから「メンバー同士でミーティングをした方がいい」とアドバイスをいただき、そこからできる限り毎週ミーティングをやるようにして。メンバーそれぞれが自分の思っていることを本音で話し合うようになりました。
奏仁:僕たちは役者仲間であり仕事仲間でもありますが、それ以上に“家族”、“友達”という思いが強くて。その関係が崩れるのが嫌で、厳しい意見を言いづらい気持ちがあったんです。それでも「グループとして成長していきたいならメンバー同士で思っていることをちゃんと言って、意見を交わしていく方がいい」と後藤さんに言われて、腹を割って話すようになりました。もちろんバチバチした時もあるし、涙を流す時もありましたが、その時間があったからこそ成長できたと思っています。
神戸セーラーボーイズが過ごした2024年の集大成が今回の公演で観れると思うとすごく楽しみです!本日はありがとうございました!
奏仁&幸真:ありがとうございました!
期間
2024年12月20日(金)〜29日(日)
場所
AiiA 2.5 Theater Kobe(旧新神戸オリエンタル劇場)
(神戸市中央区北野町1 コトノハコ神戸2F)
公演概要
【原作】MANKAI STAGE『A3!』
【脚本】松崎史也
【演出】古谷大和
【音楽】Yu(vague)
【振付】梅棒(楢木和也)
【アクション】加藤 学
【脚色】三名刺繍(劇団レトルト内閣)
【ライブパート:振付】後藤健流
【ライブパート:音楽】大石憲一郎
【キャスト】
『なんて素敵にピカレスク』
ルチアーノ/明石侑成
ランスキー/中川月碧
ベンジャミン/崎元リスト
デューイ/石原月斗
カポネ/高崎翔太
アンサンブル/渡部恒司 福永 樹 目黒幸輝
『天使を憐れむ歌。』
ミカエル/髙橋龍ノ介
ラファエル/髙山晴澄
ウリエル/細見奏仁
メタトロン/奥村頼斗
フィリップ/田中幸真
【協力】MANKAI STAGE『A3!』製作委員会/一般社団法人日本2.5次元ミュージカル協会
【主催】神戸セーラーボーイズ製作委員会