西国街道で歴史ウオーク 「西の箱根」歩く
かつて東西交通の幹線だった西国街道を巡る「トレックウォークinうね」が9日にあり、江戸時代に参勤交代の大名行列も越えた有年峠を目指して歩いた。
有年峠は赤穂市と上郡町の市町境界あたりにあり、西国街道(旧山陽道)の難所として「西の箱根」とも呼ばれたという。国道2号が整備された以降はほとんど人の往来がなかったが、昨年9月に地元自治会が倒木や石を撤去。ルートを示す案内看板も設置されたことを受け、赤穂市教育委員会と市体育協会がトレックウォークを主催した。
この日は市内外から約100人が参加。旧JA兵庫西西有年支店を6班に分かれて出発し、各班に「有年の歴史・文化財を守る会」の会員や市教委学芸員がガイドとして同行した。参加者らは鎌倉時代につくられたとみられる五輪塔や室町時代の宝篋印塔、地元で「弁慶のつまみ岩」と呼ぶ巨岩など道中の名所旧跡を見ながら約3キロ先の有年峠を目指した。
「ママ友」グループで参加した尾崎の主婦、村上なをみさん(55)は「昔に思いをはせながら歩き、知らなかった有年の歴史が勉強になりました」と話した。
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巡った名所旧跡の一つを「弁慶のつぶて石」としていましたが、正しくは「弁慶のつまみ岩」でした。(2025年3月11日11時50分)