海まで徒歩10秒!築100年の古民家カフェ「cafeきなり」【福岡市西区】
いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」や「ネオ喫茶」と呼ばれるお店。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。この記事では福岡にあるそんな「昭和レトロを感じられる喫茶店」や「ネオ喫茶」をご紹介していきたいと思います。
「cafeきなり」の場所は糸島半島の入口・今宿
今回ご紹介する「cafeきなり」の場所は福岡市西区横浜。
「横浜」と聞いてピンと来ない方もいらっしゃるかも知れませんが、エリア的には今宿になります。
福岡の中心部方面からだと、国道202号線と明治通りが交差する「今宿交差点」から県道54号線を北に進むと、程なくして「横浜交差点」に差し掛かります。
この横浜交差点の角にある一方通行の路地に入りましょう。
そして最初の小さな四角を左折します。
すると左手に古民家が現れます。ここが今回ご紹介する「cafeきなり」です。
お店の横には車が6台停められる駐車場も完備されています。
電車でのアクセスなら最寄駅の「JR今宿駅」より徒歩20分ほどで到着します。
ちなみに、県道54号線側にある小道から入店することもできますよ。
レトロな雰囲気満点のエントランス
こちらが外観。古き良き日本家屋の風情のある佇まいです。
屋根瓦には蔦が絡まり、長い年月を感じさせてくれます。
入り口まわりには表札と呼び鈴、そして昔懐かしい牛乳箱が。昭和レトロ感満点です。
築100年の古民家の風合いを活かした店内空間
ガラス戸を開けていざ入店。土間風のコンクリートの床に、座布団が敷かれた畳張りのベンチが配された和と洋が調和したスペースが出現します。
年季の入った木の柱や砂壁など古民家の風合いを活かしつつ、白木のテーブル&スタイリッシュな椅子を組み合わせるバランス感覚が絶妙。大きな窓からは陽の光が差し込みます。
さらに奥に進むと、吹き抜け構造の開放的な空間が広がります。丸い大きなライトも印象的。
所々に茶色みが残る砂壁は、ヴィンテージ感を活かして新しくリメイクされたもの。
かつて床の間だったであろうスペースには、発酵や甘酒など体に優しい食育の本が並びます。
店内の一角には2階へと続く階段が伸びています。
太い木の梁をくぐって辿り着く2階席。座敷席ではなく畳張りのベンチとローテーブルの構成なので、靴は脱がずともゆったりくつろげます。
2階席からは太い梁の間から1階が見下ろせますよ。開放感も抜群なのです!
海まではなんと徒歩10秒!素晴らしいロケーション!
そして、「cafeきなり」のもう一つのポイントが「海が近いこと」。
お店を出て向かいの細い路地を直進すると・・・
たった10秒で今津湾に到着!
天気の良い日はメニューをテイクアウトして、海を見ながらまったり過ごすのも良さそうですね。
「cafeきなり」オープンにいたるまで
店主の三苫 玄さんは糸島市のご出身。学生時代から飲食店でアルバイトをはじめたことで飲食への道に進むことを決意したそう。
いくつかの飲食店で経験を積み、趣味のサーフィン好きが高じて、九州を代表するサーフィンの名所・宮崎市に洋食店をオープン。
4年間お店を営まれたのちに福岡に戻り、2019年には福岡市中央区平尾に「ワイン食堂Olive」をオープンされました。
そして次の展開として考えたのが「古民家カフェ」。地元の糸島市からほど近く、駐車場のある海そばの古い物件を探していたところ、築100年の現在の建物に出会い、一目惚れ。
そして2023年3月、「cafeきなり」をオープンするに至ったそうです。
店名の由来が、これまで手がけてきたお店が全て「色」をテーマにしていたことと、「きなり=生成」はどんな色にでも染まれることから名付けたんだそうですよ。
メニューのコンセプトに据えたのが、お粥や甘酒といった発酵食品に代表される「からだに優しいもの」。そして、地元の糸島で採れた「新鮮かつ安全な食材」。
それらを駆使したメニューが、味わいのある空間にマッチし、老若男女を問わず様々な年代の方が訪れています。
糸島食材中心の体にやさしいメニュー
11:30〜15:00のランチタイムには3種類のランチが楽しめます。
代表的な「お粥御膳」は、糸島産のお米で作ったお粥をメインに、糸島食材を中心とした小鉢が12品付いて税込1260円。
そしてこちらはたっぷりのトマトとお豆と糸島豚を使用した「トマトキーマカレー」(税込1200円)。4種類のお野菜の付け合わせにサラダまで付いています。
また、最近人気なのが「糸島そうめんちり御膳」。「そうめんちり」とは甘めの鶏ガラベースで仕上げた鶏のすき焼きのような食感を楽しめる糸島の郷土料理のこと。そこに十六穀米と小鉢3品などが付いて税込1280円。
現在放送中のNHKの朝ドラ(or 連続テレビ小説)「おむすび」にも登場した話題の一品なのです!
さらに旬のフルーツを使った季節感のあるパフェやスムージーに、糸島の「伊都物語」のアイスクリームを使用したアフォガード、自家製の甘酒シロップで作る夏季限定の「きなりのかき氷」などカフェメニューも充実しています。
今回はそんなカフェメニューの中から、あんバタートースト(税込600円)と、甘酒スムージー(税込580円)をオーダーしてみました。
甘酒スムージーはブルーベリー・いちご・マンゴー・バナナ・小松菜+パインの5種類があり、今回はブルーベリーをチョイス。ちなみにスムージーはテイクアウトもできますよ!(容器代30円別途)
あんバタートーストは今宿にあるドイツパンの人気店「ゾンネンブルーメ」のパンを使用。そこに自家製のあんこと、たっぷりのバターを絡めていただきます。
プレートには季節のフルーツも添えられており、満足度の高い一品でございました。
最後に、店主の三苫さんにお店づくりのポイントを伺ったところ、「おばあちゃんの家」という答えをいただきました。
レトロ感満点の空間はもちろん、発酵食品や郷土料理といったメニュー構成、そしてゆったりと流れる時間。なるほど、まさにここは「おばあちゃんの家」。
あなたもぜひ、「海沿いのおばあちゃんの家」に遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
cafeきなり
住所:福岡市西区横浜2-1-23
TEL:050-1062-8838
営業時間:11:30〜17:00
定休日:木曜日
駐車場:6台有
喫煙:全席禁煙
Instagram:https://www.instagram.com/cafekinariiiii/