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2020年1月、期間限定で松屋から販売された『シュクメルリ鍋定食』。ジョージアの伝統料理を使った定食の登場に、当時は多くの人々が驚いたことだろう。しかし！　一口食べて衝撃を受けたはずだ。世界には、こんなに美味いモノがあるのか……と。

私は思う。世界には『定食にしたら最高なグルメ』が山ほど存在しているのだと。だから、探してみたいのだ。シュクメルリを凌ぐほどの、まだ見ぬ『激ウマ定食』を。

・福岡のスゴい企業

今回は、福岡県にある『松原食品株式会社』の協力で検証をしていきたい。ここは各種調味料や粉末スープを開発、販売している老舗企業なのだが、近年は『世界のグルメ』をレトルトにした商品の開発にもチカラを入れている。

聞くところによると、各国の大使館がお墨付きを与えるほどの再現力を誇るとのことだ。

そう。ここへ行けば、世界のグルメを一気に堪能することができてしまうのだ。今回の趣旨にうってつけの場所となっている。ちなみに現在は9カ国のグルメを販売しているとのこと。

商品はオンラインショップまたは工場の一角に備わっているアンテナショップ『スープキッチン 寿香乃』で購入可能だ。

今回はアンテナショップを訪れ、「定食にできそうな、異国のグルメを探して記事にしたい」といった内容の相談をしてみたところ……なななッなんと！　全種類の商品をプレゼントして頂けることになった。スゴい……。ありがたすぎる……。　

こちらが、提供していただいた全11種類の『世界のレトルト シリーズ』だ。

すげぇ……名前だけでは味の想像が全くつかない。これらをお米と一緒に食べたらどのような化学反応が生まれるのだろうか？　今から楽しみである。

松原食品の皆様、改めて本当にありがとうございます。しっかりと検証させてもらいます！

・忖度なし検証

作り方は、どれも湯煎 or 耐熱容器に移して電子レンジでOK。たったのこれだけで本格的な世界のグルメが味わえてしまうというから驚きだ。

まずは、発端となった『シュクメルリ』をいただいてみる。わかっていたことだが、超美味い。にんにくが効いたクリーミーなソースが、お米とよく合って最高だ。てか、1番最初に目を付けた松屋さん凄すぎる。よく見つけたな。

では、本題に入ろう。今回はシュクメルリを除いた10品の中から『定食』にできそうな……要するに、お米に合う異国のグルメを探し出していく。ちなみに、飲食店を経営する知人2人にも一緒に食べてもらい、意見をもらいながら検証していくことにした。

未知の味わいに驚きと感動を覚えながら、熟考すること数時間。我々が忖度なしで導きだした、シュクメルリに次ぐ『定食にしたら最高な、世界のグルメ』は以下である。

特に美味しかった上位3つを紹介しよう。

第3位は、セルビアの『パプリカシュ ～鶏肉とパプリカのシチュー～』だ。

トマトベースの料理で、ミネストローネスープに近い印象なのだが、スパイスの風味が強く舌触りもトロリと滑らか。何だか、ピザソースに近い味わいを感じた。

塩味も丁度良くお米とも相性抜群。『かけるピザ』的なパッケージで販売したら、日本で大流行しそうな面白い一品であった。

第2位は、同じくセルビアの『ムチュカリッツァ ～豚肉のパプリカ煮込～』だ。

程よくスパイシーなパプリカ＆トマトのソースが、豚肉から溶けだした濃厚な旨味とベストマッチ。お米にかけて、思い切りかき込みたくなるほど美味しい一品であった。タコライスが好きな人は間違いなくハマる味わいかと。

さぁさぁ、栄えある第1位は

ジョージアの『ハルチョ― ～7種のスパイス香るジョージア流 牛挽肉カレー～』であった。

ガツンとした牛挽肉の旨味と複雑に絡み合ったスパイスの風味が最高で、バジルの爽やかな後味が特徴的な一品。正直、群を抜いて美味かった。てか、結局カレーが強かった。

でもでも！

今まで味わったカレーとは似ても似つかないような複雑な風味で、日本にいたら滅多に味わえないような一品であった。個人的に常備しておきたいほど気に入ってしまった。

終わってみて気が付いたのだが、3位と2位がセルビア料理。1位がシュクメルリと同じジョージアの料理であった。もしかしたら、セルビアとジョージアの料理は、日本人の口に合うのかもしれない。また一つ、新しいことを知れた検証でもあった。

・せっかくなので

今回の趣旨には合わなかったものの……日本では味わうことのできないような『THE・異国の味』を楽しむことができる、面白い商品も紹介させていただきたい。

まずは、アンゴラの『ムアンバ ～鶏肉のピーナッツ煮込み～』だ。

甘さ控えめのピーナッツバターで鶏肉を煮込んだような味わい。一口目は全員が「うぉ……」と顔をしかめたのだが、食べ進めるうちに「あれ、なんか美味くね？」となっていった不思議な料理だった。これは、お米よりもパンの方が合いそう。

お次は、スロベニアの『ヨタ ～お豆とじゃがいもの酸味の効いたシチュー～』だ。

その場にいた全員が「マックのバーベキューソースの味に近い！」と答えていたのが印象的だった一品。酸味が強くサッパリとしているので、冷やしたヨタに中華麺を入れて、冷やし中華みたいにして食べたら最高に美味いであろうと感じた一品だった。

最後は、チェコの『チュスネチュカ ～にんにくのスープ～』だ。

例えるならば、完全にんにく包囲網！　口内に逃げ場はなし！　的な味。強烈なニンニクのみで勝負を挑んでくる、潔よい一品。本場チェコでは二日酔いの朝に飲まれているというから驚きだ。にんにくの風味が強かったため、単体で食べるよりも他の料理と組み合わせると美味しかった。

・世界のグルメは楽しい

てな訳で、今回の検証ではジョージアの『ハルチョー』が見事1位に輝いた。もしかしたら今後、どこかのチェーン店が「ジョージア風　ハルチョー定食」なんてネーミングで販売する日が来るかもしれない。その、美味しさを知ってしまった私は間違いなく食べに行くことであろう。

それと、検証中はとにかく楽しかったことが印象に残っている。知らない料理を食べて、新たな刺激を得ることは楽しいし面白い！　最高な時間をすごすことができた。

ぜひ！　皆様もこれらのレトルト商品を手に取ってみてほしい。味わったことのない、美味しい出会いにきっと心が躍るはずだ。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名　スープキッチン 寿香乃
住所　福岡市東区箱崎2丁目47番8号
時間　10:30〜15:30
休日　土、日曜日

参考リンク：松原食品株式会社、松原食品オンラインショップ
執筆：イナバタクヤ
Photo：RocketNews24