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生涯現役 長女と二人三脚、人の輪広がる カフェアシスタント

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厨房で作業をする稲岡さん(左)と萌久美さん=伊賀市上野丸之内で

伊賀市上野丸之内 稲岡愛子さん(64)

 今年8月に長女の萌久美さん(38)さんがオープンした古民家ドッグカフェを手伝い、2人で調理や接客、仕込み、新メニューの試作など忙しい毎日を送る。愛犬連れの人やインスタグラムで知って来店した人との〝犬談議〟に花が咲き、「輪が広がっていくのが楽しい。やりがいがある」と話す。

愛犬「コロン」を抱く稲岡さん(左)と「ひな」を連れる萌久美さん=同

 フルタイムのパート従業員として勤務し、65歳で定年を迎えるに当たってその後のことを考えていた時、同じく犬が好きで、飲食関係の仕事をしていた萌久美さんと相談した結果、「伊賀には珍しいドッグカフェをしよう」と思いついた。

 SNSを通じ、犬好きの友人が増えていたことも背中を押す助けになったそうで、自宅前に建つ庭付き一戸建ての空き家を借りた。節約のため、犬好きの友人らの手も借りて改装を進め、屋外には縦4メートル・横6メートルの人工芝を敷き、ドッグランも整備。座席で遊べる段ボール製の「顔はめパネル」も好評だ。

 店では鶏肉豆腐ハンバーグや米粉蒸しパンなど犬用メニューも提供し、週末は県外からの来店も。店名は「実家に帰ったような、ゆったりした雰囲気と空間を楽しんでほしい」との思いを込めて「かふぇZikka」と付けた。

 稲岡さんは「ワンちゃんの散歩がてら、週2回ほど来てくれる人もいる。人も犬も楽しく過ごしてもらえたら」と笑顔で語った。

2023年11月25日付856号10面から

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