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英語学習で意識したい2つのポイント――「ラジオビジネス英語」を最大限に活用しよう!【ラジオビジネス英語 柴田真一先生】

NHK出版デジタルマガジン

英語学習で意識したい2つのポイント――「ラジオビジネス英語」を最大限に活用しよう!【ラジオビジネス英語 柴田真一先生】

2021年4月にスタートした「ラジオビジネス英語」は、2025年をもって、おかげさまで5年目を迎えることとなりました。

そんな「ラジオビジネス英語」の講師である柴田真一先生は、企業での講演やビジネスパーソンに対するヒアリングの中で、「『ラジオビジネス英語』を最大限活用するにはどうしたらいいか?」とよく質問を受けるといいます。

そこで今回は、英語学習法の2つのポイントに触れながら、番組の活用方法を考えていきましょう。

講師

柴田真一(しばた・しんいち)

神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部特任教授、キャリア教育センター長。
みずほフィナンシャルグループ、目白大学教授・英米語学科長を経て現職。上智大学外国語学部卒。ロンドン大学大学院経営学修士(MBA)。銀行員としてのロンドン15年、ドイツ5年の海外勤務経験を活かし、ビジネス英語、国際情勢、グローバルキャリアに関わる授業を担当。神田外語キャリアカレッジ、goFLUENTなどを通して社会人のグローバル人材育成にも注力。
著書に『NHKラジオビジネス英語 信頼を築き、相手を動かす!“ パーソナルタッチ”のビジネス英文メール』『NHK CD BOOK入門ビジネス英語 シンプルフレーズで相手を動かす! 初めてのビジネス英会話』『英文ビジネスeメールの教科書』(以上、NHK出版)などがある。趣味は旅行、歴史や文化・人々の生活の香りがする街の散策。

4技能を関連付ける

英語は4技能(listening, reading, writing, speaking)をバランスよく学習することが重要だと言われますが、“バランスよく”というのはちょっと曖昧ですよね。私はそれよりも、4技能を“関連付けて”学んでいくことが重要ではないかと思います。

言語は人間同士のコミュニケーション手段ですから、目指すゴールはspeakingと言っていいでしょう。では、話せるようになるにはどうしたらいいのか? それは、writingの力をつけることです。理由は単純で、書けないことは話せないからです。番組では、「次の日本語を英語にしてみましょう」という練習が出てきますが、すぐに英語が口をついて出てこなくても構いません。スピーキングではなくライティングの練習と捉え、「なるほど、こういうふうに英語にすればいいのか!」と納得できればいいのです。

次に、書く力をつけるには、いろいろなものを読むこと、つまりreadingが重要です。単に読むだけで終わらせずに、「これは使えるな!」と思った単語やフレーズを書き留めたり、コピペして保存したりしておきましょう。書いたり話したりするときに役立ちます。このように、読み書きをリンクさせることで、語彙が増え、表現力が豊かになっていきます。普段メールをやりとりしている方は、意識せずにやっていることですね。

では、listeningは? 例えば、英語のニュース動画を見たものの、あまり理解できなかったとします。そんなとき、みなさんは「ああっ、リスニング力が足りない」と考えるかもしれませんね。でも、本当にそうでしょうか? その動画のスクリプト(原稿)を一読してサッと内容が理解できなければ、それはむしろ読解力の問題です。リーディング力のレベルが上がっていけば、自然にリスニング力の基礎もできていきます。乱暴な言い方ですが、あとは音に慣れるだけです。“Upgrade Your Communication Skills”に出てくる英文の中には、まずは読んで内容を理解するというハイレベルなものもありますので、ぜひ活用してみてください。

このように、4技能をバラバラにではなく、できれば同じ教材を使って互いに関連付けてトレーニングすると、学習効果が倍増します。「ラジオビジネス英語」はこの点を強く意識したプログラム構成となっています。

とにかく音読する

音読の効果とは何でしょうか? まずは、英語を語順のまま理解できるようになるということです。目で追っているだけだと、わからなかったところがあれば元に戻ったり、意味を調べたりすることができますよね。でも、音読の場合は戻らずにどんどん先に進んでいかなければなりませんから、多少わからないところがあっても気にせず読み進め、全体を理解しようとする癖がついていきます。全部わからないと気が済まないという完璧主義から解放されることは、語学学習では大切なことです。

次に、発音できる音は聞き取ることができ、話せるようにもなるということです。仕事での英文メールのやりとりを音読していたら、その相手と初めて対面で会ったときに英語がスラスラと出てきた、という方がいました。これこそ、まさに音読の効果です。資格試験の場合でも、問題集のリスニングやリーディング問題を解いたあとに、本文・問題文・解答を音読する習慣をつけると、成績の伸びが早いと思います。

番組では随所にシャドウイングを取り入れていますが、それ以外の箇所も、できるだけ声に出して言ってみましょう。番組を聞き終わった瞬間に、15分間ずっとしゃべり続けてドッと疲れた……と感じるくらいが理想的です。

何に取り組むにも、自分ごとだと感じた瞬間に面白くなっていきます。4月からの新しいプログラムも、自分の仕事に当てはめるとどんな会話になるのか、自分だったら何と言うのかを考えながら聞いてみてください。

Take the first step toward your next big achievement!
次の大きな成果に向けて、最初の一歩を踏み出しましょう!

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