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吉田健一を交遊録からひもとくコレクション展「吉田健一の交遊録展 献呈署名本、旧蔵書他から」が6月7~14日、御茶ノ水・神保町『東京古書会館』で開催

さんたつ

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蒐集家・西村義孝氏の長年にわたるコレクションを中心とした『交遊録』をテーマにした展覧会「吉田健一の交遊録展 献呈署名本、旧蔵書他から」が2025年6月7日(土)~14日(土)、東京都千代田区の『東京古書会館』で開催される。

蔵書や署名本から浮かび上がる、吉田氏の華麗な交遊をたどる

『吉田健一著作集』 特別セット 垂水書房。

文芸評論家・英文学翻訳家・小説家として日本の近代文学において独自の地位を確立し、多くの影響を与えてきた吉田健一(1912-1977)。

本展は、蒐集家の西村義孝氏による、吉田健一にまつわる古書関連コレクションが一堂に会するもの。吉田健一による著作本はもちろんのこと、翻訳本、旧蔵本、色紙、書簡、旧宅ものなど、幅広い品が展覧される。

本展主催者の西村義孝氏は「吉田健一の著作『交遊録』をメインテーマに、目次にございます、河上徹太郎、中村光夫(木庭一郎)他への献呈署名本(画像は河上徹太郎、中村光夫宛ての『交遊録』)と吉田健一の旧蔵書(吉田健一宛)から交遊を展示します」と見どころを語る。

また、垂水書房版50部『シェイクスピア』、文藝春秋新社版30部『でたらめろん』、垂水書房版17部『葡萄酒の色』、小澤書店版99部『ポエティカ』といった限定本も展示される。

『金沢』河出書房新社 谷川俊太郎宛署名入り。
限定版『葡萄酒の色』垂水書房(17部限定本)。

吉田氏の人となりをうかがい知ることができる蔵書や品々も

吉田健一旧宅玄関のハウスナンバー。

展示には、三島由紀夫、谷川俊太郎、堤清二、外山滋比古、西脇順三郎らへの献呈署名本、小林秀雄、河上徹太郎、吉川逸治、大岡昇平他から吉田健一宛署名本など、吉田氏の華やかな交遊をうかがい知ることができる貴重な蔵書が並ぶ。

また、蔵書のみならず、色紙、書簡(地図手紙)、名刺、旧宅所在地印刷物、吉田健一寄稿冊子、雑誌、内容見本といった品々も展示される興味深い構成となっている。

色紙「ラヴィアンローズ」。

6月7日(土)・14日(土)トークイベント開催

6月7日(土)・14日(土)の各日14~16時に『東京古書会館』7階会議室にてトークイベントが開催される。7日(土)には登壇者に『ケンブリッジ帰りの文士 吉田健一』の著者・角地幸男氏を迎え、展示会を企画した西村義孝氏が聞き手として登場。14日には登壇者として古書蒐集家の西村義孝氏が登場する。参加希望者は件名に希望日時を明記し、本文に氏名と人数(2人まで)を記載の上、sanoshige1900@gmail.comまで。

開催概要

「吉田健一の交遊録展 献呈署名本、旧蔵書他から」

開催期間:2025年6月7日(土)~14日(土)
開催時間:10:00~18:00(土は~17:00)
休館日:6月8日(日)
会場:東京古書会館2階展示室(東京都千代田区神田小川町3-22)
アクセス:JR・地下鉄御茶ノ水駅から徒歩5分、地下鉄神保町駅から徒歩5分
入場料:無料

【問い合わせ先】
公式HP  https://www.kosho.ne.jp/?p=1554

取材・文=前田真紀 ※画像は主催者提供

前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。

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