セ・リーグ球団別週間MVP 阪神・佐藤輝明がセ界独走25発!中日・細川成也も4番の貫禄
打率.360、3本塁打でwRAA5.1の佐藤輝明
プロ野球セ・リーグは阪神が独走態勢に入った。6月28日から11連勝を記録し、連勝ストップした後も2連勝。セ界の貯金を独占し、2位・巨人に9.5差をつけている。先週まで2位だった広島は6連敗で4位転落。5位・中日が先週4勝1敗で広島に1.5差まで迫ってきた。
SPAIAでは7月8日から13日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA5.1を記録したのは阪神・佐藤輝明。7月9日の広島戦で22号ソロ、翌10日に23号ソロ、13日のヤクルト戦で24号2ランと計3本塁打を放ち、25打数9安打の打率.360、8打点の大活躍だった。7月に入って打率.348、4本塁打と調子を上げている。
24本塁打は2021、2023年に並ぶ自己最多タイ。更新は時間の問題だろう。本塁打は2位に9本差をつけるぶっちぎりトップで、62打点もチームメイトの森下翔太に3点差でリーグ1位。チームの優勝とともに、二冠王へもばく進している。
巨人のルーキー荒巻悠、ヤクルト内山壮真も躍動
4連勝中の中日では、細川成也が12球団で2位のwRAA4.5と絶好調だ。8日9日の巨人戦で5号ソロを放つと、翌9日には0-2で迎えた9回に6号逆転3ラン。4番として存在感を発揮し、19打数8安打の打率.421と打線を牽引している。
3勝2敗で勝率5割の巨人では、ルーキー荒巻悠が猛アピール。7番ファーストで先発出場した9日の中日戦でプロ初本塁打を含む3安打を放つなど11打数5安打の打率.455をマークした。上武大からドラフト3位で入団した22歳がwRAA2.9とチームを活性化している。
最下位ヤクルトは1勝3敗1分けと苦しい戦いが続くが、その中では内山壮真が好調だ。9日のDeNA戦で3安打猛打賞、11日の阪神戦では5号満塁弾を放って阪神の連勝を止めた。19打数6安打の打率.316でチームトップのwRAA1.8。村上宗隆の復帰が迫る中、内山は頼もしい存在だ。
DeNA関根大気、広島・坂倉将吾がトップも寂しい数字
2勝2敗1分けだったDeNAでは、関根大気がチームトップのwRAA1.0。とはいえ、17打数4安打の打率.235と物足りない数字で、打線全体的にバットが湿り気味。元々は強力打線が看板のチームだけに“梅雨明け”が待たれる。
DeNA以上に深刻なのが広島だ。6月27日の中日戦から15試合連続で3得点以下と切実な得点力不足。その中では坂倉将吾が17打数4安打の打率.235、wRAA0.8を記録してチームトップだったが、寂しい数字には違いない。チームは借金4で5位・中日にも1.5差に迫られており、ここが踏ん張りどころだろう。
7月も半分が終わり、オールスターまで1週間。このまま阪神が独走するのか、追いすがるチームが出てくるのか。暑い夏場の熱い戦いが期待される。
【関連記事】
・パ・リーグ球団別週間MVP 日本ハム・レイエスが二冠へ突進!楽天・黒川史陽も躍動
・阪神タイガース生え抜き選手の年度別最多本塁打、40年ぶり30発到達なるか
・プロ野球オールスターゲーム歴代MVP一覧、最多受賞は清原和博
記事:SPAIA編集部