【2025年最新】草刈り機おすすめ機種|初心者からプロまで、ラクしてキレイをかなえる
※掲載:2025年6月・7月合併号
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農村や中山間地に暮らしていれば、避けて通れないのが夏の草刈り。手持ち式の刈払機は必須だが、土地が広くなれば、それだけではちょっとしんどい。
そこでオススメしたいのが、広い面積をラクに効率よく草刈りできる乗用&自走モデル。さらに全自動ロボットタイプやリモコンモデルにも注目!タイプ別の特徴をわかりやすく紹介しよう
乗用草刈機|座って運転するだけでラクラク!カート感覚で楽しく草刈り
作業面積の目安 : 3000〜7770㎡/時間
とことん広い面積を刈るなら乗用式がスピーディーで効率的。ゴーカートを運転するように、半分遊び感覚で草刈りができる。車体下部にロータリー式の刈刃が付いており、車体よりはるかに丈の高い草もバッタバッタなぎ倒しながら刈れる。衝撃を吸収するサスペンションや一定の速度を維持するオートクルーズ機能が備わっているモデルなら、悪路や長時間の作業も快適。果樹園で使用されることが多く、木々や障害物を避けやすいように小回りも利く。公道は走行できないが、軽トラックに積めるサイズと重量に設計されているなので運搬は容易。
キャニコム | 乗用草刈機「フルーティまさお」
121万円~ / 刈幅975㎜ / 刈高0~150㎜
広面積:〇 芝:× 不整地:〇 急斜面:〇 高草:〇 粉砕:〇
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
一度乗ったらやめられない。草刈りはもはやアクティビティ
最大25度の傾斜を駆け上がる登坂能力と凹凸のある悪路でも安定した草刈りを実現する高い走破性を有する。一定の速度で作業ができるオートクルーズをはじめ、気が利く機能がもりだくさん。
プラウ | 乗用草刈機「RGC660」
24万9800円 / 刈幅660㎜ / 刈高30~85㎜
広面積:〇 芝:〇 不整地:× 急斜面:× 高草:〇 粉砕:〇
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
体力不要、大幅時短。乗ってるだけでさっぱりキレイ
コスパに優れる乗用草刈機。最大60㎝ 程度の草丈に対応し、芝刈りも可能。設定した刈高できれいに刈れる。集草バッグ(別売)を装着すれば、刈った後の草や芝が散らからない。
ロータリー式自走草刈機|押して歩くだけでラクラク、手軽さNo.1!芝刈りもおまかせ
作業面積の目安 : 1000~2000㎡/時
自走式草刈機の中では最も手軽でコスパに優れる。操作はハンドルを握って進む方向をコントロールしてやるだけ。取り回しも軽く、ハンドルを折りたためば収納もコンパクト。乗用式と同じように車体下部のナイフを回転させて草を刈るロータリー式で、芝にも向く。一方で、乗用式ほどのパワーはなく、丈の長い草や硬い草が密集した場所、つる性の草を刈るのは苦手。刈れる草丈はひざの高さが目安。広い庭や公園、広場など平坦な場所を一気に刈るのに向く。
プラウ | 自走式草刈機「WGC530」
6万9800円 / 刈幅530㎜ / 刈高20~70㎜
広面積:〇 芝:〇 不整地:× 急斜面:× 高草:× 粉砕:〇
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
刈払機と同等価格!ラクしたいなら選ぶのはどっち?
草と芝の両方に対応。ロータリー式の4枚刃で刈り草を細かく粉砕。石などの障害物に当たると刃が逃げる形状(フリー刃)で石の飛散や損傷を抑える。軽トラや軽バンにもラクに積載できる。
ハンマーナイフモア|タフ&パワフルで超時短を実現!硬い草も長い草も木っ端微塵に粉砕
作業面積の目安 :1000~3000㎡/時間
車体前方のカバー内に備わる複数のY字型の刃を回転させて草を粉砕しながら刈り取る方式。このY字型の刃をハンマーナイフという。ロータリー式と比べてパワーがあり、硬い草、背の高い草、つる性の草、密生した草なども無理なく刈り取る。車体も頑丈で耐久性も抜群。耕作放棄地の開拓など、ハードな作業に向いている。一方で、車体重量は小型モデルで70㎏程度、ちょっと大きなタイプは200㎏を超える。安定感はあるが、取り回しはやや重い
バロネス | ハンマーナイフモア「HMB80」
104万9400円 / 刈幅800㎜ / 刈高20~90㎜
広面積:〇 芝:× 不整地:〇 急斜面:〇 高草:〇 粉砕:〇
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
ハードな草刈り大歓迎!達成感は半端ない
熱処理を施した特殊強靭鋼のナイフが硬い草や丈の長い草もパワフルに粉砕。後輪はダブル車輪で重心が低いため傾斜地でも安定した作業が可能。耐久性抜群のプロ仕様。
斜面・畔草刈機|散歩感覚でラクラク草刈り。斜面にも平地にも対応する二刀流
作業面積の目安 : 500~1500㎡/時間
刈払機では体勢がきつく、乗用式やハンマーナイフモアでは転倒の恐れもある斜面の草刈りを安全に、ラクにできるのが斜面・畔草刈機。一般にはオーレックの商品名であるスパイダーモアーと総称されることが多い。可動式の長いハンドルを車体と直角にすることで、畔や土手の上をゆっくり歩きながらその下の斜面の草を刈れるというもの。タイヤの突起が傾斜のある地面にもしっかりグリップするので滑りにくく、ハンドルを真っすぐにすれば平地の草刈りにも対応する。
オーレック | スパイダーモアー「SP301A」
20万3500円 / 刈幅300㎜ / 刈高15~35㎜
広面積:〇 芝:× 不整地:〇 急斜面:〇 高草:× 粉砕:〇
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
斜面はおまかせ、平地もスマートに刈れちゃうできるやつ
4WDのスパイク車輪により傾斜地での作業性と移動性を両立。体格や作業に合わせて長さを調整できるハンドルや副変速機、軽い力でエンジンを始動できる蓄力式リコイルなど充実した機能を搭載。
自走式電動芝刈機|静かに刈れるから早朝でも、住宅地でも気にしない
作業面積の目安 :1000~2000㎡/時間
自走式草刈機における動力の主流はガソリンエンジンだが、バッテリーを電源とし、モーターを動力とする電動式もある。電動式のいいところは、エンジンに比べてずっと静かなところ。住宅地や早朝など、騒音が気になる環境でも気兼ねなく作業ができる。ちなみに芝刈機とされるものも、構造的にはロータリー式自走草刈機とほぼ同じ。ただ、芝をきれいに刈ることを目的としているので、短い草は刈れるが硬い草や長い草には向かない。
マキタ | 充電式芝刈機「MLM001G」
21万9780円(バッテリ・充電器別売) 刈幅480㎜ / 刈高20~100㎜
広面積:〇 芝:〇 不整地:× 急斜面:× 高草:× 粉砕:×
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
長時間刈れるバッテリー式に注目!
パワフルで静音性に優れた充電式芝刈機。40Vmaxバッテリー2本(1本で駆動)で1充電あたり約2100㎡(自走時)の芝刈りが可能(バッテリーBL4080F×2本時)。バッテリーは同社の電動工具40Vmaxシリーズと共用できる。
ロボット&ラジコン草刈機|炎天下の作業もおまかせ!座って眺めているだけで、すっかりきれい
設定した範囲の芝や草を自動で定期的に刈ってくれるロボット芝刈機なら、自分で刈る手間はゼロ。いつでも一定の長さの芝を維持できる。
ラジコン草刈機は遠くからコントローラーで操作できるので、炎天下の夏でも涼しいところに座って冷たいお茶を飲みながら草刈りができてしまう。これまでの草刈りの常識を覆す革命的ギア。しかもパワフル。
ハイガー | ワイヤレスロボット芝刈機 「カルン HG-RMA604」
21万6800円(参考価格) 刈幅180㎜ / 刈高20~60㎜
広面積:× 芝:〇 不整地:× 急斜面:× 高草:× 粉砕:×
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
自動でサクッと芝刈り!美しいお庭をいつもキープ
充電ステーションの電源プラグを差し込めばすぐに芝刈りスタート。事前準備の手間は最小限。最大作業面積600㎡。
ハイガー | ラジコン草刈機「HG-RCGC501-2」
59万7600円(参考価格) / 刈幅530㎜ / 刈高30~120㎜
広面積:〇 芝:× 不整地:〇 急斜面:〇 高草:〇 粉砕:×
パワフル度:★★★★★
ラクラク度:★★★★★
重労働から解放!熱中症の心配なし
リモコンで遠隔操作できる草刈機。「ハイブリット充電」対応により長時間の作業が可能。クローラータイヤにより悪路や軟弱な地面もぐいぐい進む。
田舎暮らしライターが実体験から選び方をアドバイス!
広い庭や田畑の管理には作業効率に優れるラクな草刈機が必要だ。
田舎暮らしを始めて、はや15年目。毎年、初夏から秋は庭と田畑を合わせておよそ4反ある敷地の草刈りに追われる。
草刈り道具は、移住して最初の年に手に入れたエンジン式刈払機。使い慣れた道具だが、作業がラクかと聞かれれば、そんなことはない。1反の畑に1時間30分、2反の田んぼの畔を刈るのにも1時間かかる。真夏は涼しい早朝に作業をしないと、冗談ではなく死ぬ
以前、耕作放棄された田んぼを借りて整備したことがあり、そのときは中古のハンマーナイフモアを入手した。広さが3反5畝あり、刈払機ではとてもやりきれないと思ったからだが、これは正解だった。密生した背の高い雑草に覆われた田んぼは労せずきれいになった。ただ、このハンマーナイフモアは、程度の悪い中古だった。しばらく使っていたが、エンジンが逝ってサヨナラ。安く買えるのは中古の魅力だが、それなりのリスクは覚悟しなくてはいけない。
芝生を張った庭は自走式の芝刈り機で整えている。刈った後の芝は高さが揃い、はだしで歩いても気持ちがいい。芝生の庭にはなくてはならない道具だ。ロータリー式の自走草刈機なら草も芝も両方刈れるから便利だ。草刈り道具のファーストチョイスは万能に使える刈払機に違いないが、500㎡を超えるような広い土地や田畑の草刈りは、それだけではキツイ体力勝負になる。どんな道具でもひとつですべてのことはできない。環境に応じて、適した草刈機を使い分けるのが、効率的にラクして草を管理するコツなのだ。
この記事を書いた人
ライター/和田義弥
茨城県筑波山麓の農村で自給自足的暮らしを実践するフリーライター。約3反の田畑は刈払機、庭の芝生は自走式芝刈機で管理。一時期ハンマーナイフモアも所有していた。