【平塚市】平塚学園・小沼さんが全国書道コンクール最優秀大賞 国立新美術館に展示
「第75回全国書道コンクール」(全日本書芸文化院主催)の結果が10月31日に発表され、平塚学園高校1年の小沼(おぬま)心優(みゆ)さん(中井町在住)が、毛筆の部で最優秀大賞に選ばれた。小沼さんは「まさかこんなに大きな賞をいただけるとは思わなかった。うれしい」と笑顔で喜びを話す。
小沼さんは同コンクールの毛筆の部に出品。優れた筆跡を持つ古典を手本にし書写する「臨書」で、王羲之の『蘭亭序』の中から「少長咸集」の4文字を抜き出して書した。小沼さんは「字を見たときに書きやすそうだなと思った。筆の動きが面白そうだったので、この部分を選びました」と話す。
平塚学園高校の書道部に所属し、週2回の部活動に励んでいる小沼さん。今回の作品は、部活動の時間に9月から20枚ほど練習し、納得のいく作品に仕上げることができたという。「審査では、筆の使い方を見られることが多いので、線のきれいさや、形に気を付けて書くことを意識しました」と振り返る。
師に恩返しを
小沼さんは6歳のころから地元・中井町にある書道教室に通い、腕を磨いてきた。今回の受賞を受け、「書道の先生にも恩返しができたと思う」と笑顔で話す。
また小学校5・6年時に担任だった教諭から、筆をプレゼントしてもらったことがあるといい、「私に期待を込めてくれたのだと思う。もったいなくて使うことができないのですが、お守りにしています」と話す。
小沼さんは今後の目標について、「将来は書道アートの職に就いて、世界中に広めることができたら。今まで支えてくれた先生や家族に恩返しができるよう、これからも賞を取れるような作品を書いていきたい」と意気込んだ。
同コンクールには、一字書の部1464点、毛筆の部5263点、硬筆の部1574点など合わせて8696点の応募があった。
小沼さんの作品は、12月11日(木)〜22日(月)まで国立新美術館で開催される「公募第54回全書芸展」の会場内に展示される。午前10時〜午後6時。