ドクターイエローにお別れを……大井車両基地でお掃除体験イベント 約200人が参加
東京都品川区の大井車両基地で1日、新幹線「ドクターイエロー」の清掃イベントが行われました。車両は先月29日に引退したT4編成です。イベントはJR東海が主催し、200人の定員に対し、約2万3000人の応募があったといいます。抽選倍率はおよそ115倍です。
参加者は実際に新幹線の清掃を行うプロの説明を聞き、スポンジやブラシ、じょうろなどを用いて車体側面の汚れを落としました。ドクターイエローグッズを持ち込んで撮影・洗浄体験に参加される方々も多く、大変多くの方に愛されてきたことが伝わります。
JR東海の担当者は、「長らくT4に慣れ親しんでいただいたお客様にどうにかして感謝の気持ちを伝えたかった。一番近くでお別れの場を設けたい思いがありました」と本イベントの企画趣旨を説明。T4編成については「表舞台に出るような車両ではありませんが、私たちにとっても意義深い車両」「黄色い車体もあいまって『幸せを呼ぶ新幹線』という風に慣れ親しんでいただきました。(新幹線が)安全にお客様を運ぶのは保守があって初めて成り立つ、ということをあわせて広めるという大きな使命を果たしてくれたと思います」と語りました。
ドクターイエロー(T4編成)の今後について、先頭の7号車は名古屋市のリニア・鉄道館への保存が決定していますが、1~6号車については検討中とのこと。2025年2月現在、残るドクターイエローはJR西日本の所有する「T5編成」のみで、こちらも2027年以降をめどに引退する予定です。
【参考】近く引退する新幹線ドクターイエロー(T4編成) 6月頃からリニア・鉄道館で展示へ T3編成はJR西日本に返却
https://tetsudo-ch.com/12994724.html
ドクターイエロー(T4編成)の走行距離は157万8499km。現役時代は約10日に1回営業線を走行しており、清掃は不定期に行われていました。
記事:一橋正浩