青葉緑東リトル MLB CUP初優勝 初出場の全国大会で快挙
小学3年生から5年生を対象にした野球の全国決勝大会「AIGPresentsMLBCUP2024ファイナルラウンドin石巻」が7月26日から28日まで開催され、神奈川連盟代表の「青葉緑東リトルリーグ」が初出場で初優勝に輝いた。
MLBCUPはメジャーリーグベースボールジャパンが野球人口の拡大を目的に2016年に創設した全国トーナメント。東日本大震災の継続的な復興支援として、毎年セイホクパーク石巻=石巻市=で全国決勝大会が行われており、今年は札幌から長崎まで予選を勝ち上がった16チームで優勝が争われた。
優勝までの軌跡
横浜リーグに所属し、青葉区や宮前区の選手が多く在籍する青葉緑東は4月下旬から5月上旬にかけて行われた神奈川連盟大会で初優勝を飾り、全国決勝大会の切符を獲得。迎えた初戦は尾張中央/愛知西(尾張リーグ)と対戦し、先制を許すも打線が活躍し、11対1の5回コールド勝ち。2戦目の仙台東(宮城リーグ)戦では一時8点差のリードを許すが、「まずは塁に出ること」と、基本を徹底し、14対11の大逆転勝利。準決勝の相手は練習試合の経験もあり、青葉緑東が負け越している強豪、牛久(茨城リーグ)。「ここが勝負所」と大会の球数制限がある中で温存していたエース、清水亮多さんを登板させると、期待に応え、相手を2点に抑えて完投し、3対2で投手戦を制した。西条(愛媛東リーグ)との決勝戦は先制されては追いつき、突き放されても食らいつき、逆転すると、追いすがる相手を振り切る、といった手に汗握る展開を総力戦で制し、8対7で全国の頂点へ駆け上がった。神奈川県勢の優勝も初めての快挙だった。
牧野昊天(そらと)キャプテンは「本当に優勝できてうれしいです。(メンバーの)19人が気持ちを1つに頑張ってきて本当に良かった」と、喜びを語った。
育んだ「自主性」武器に
実は、4試合とも先制された中での勝利。沖山優監督は「従来から自分が何をすべきか考え、行動するように指導してきた。先制されても逆転できると自分たちで盛り上げていたし、その成果が出たのでは」と振り返る。実際、決勝戦の4回には選手たちが自ら円陣を組み、牧野キャプテンが「チームワークで絶対勝つぞ」と気合を入れた他、宿舎に2泊した際も選手たちは早朝に大人抜きでミーティングを実施。そんな自主性に加え、普段から基礎的なプレーをおろそかにせず、また、ミスを恐れないチームの雰囲気が今回の躍進につながった。
沖山監督は「連覇を目指すと周囲から見られるようになるが、また一からのスタートとしてやっていきたい」と話した。