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村尾信尚「ホテルの値段やコメの値段が上がっている理由」

文化放送

ゴールデンウイークに突入したものの都市部のホテルの値段が約2倍になっており、宿泊を控える人も多いという。4月29日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚が、ホテルやコメの値段はなぜ上がっているのか解説した。

村尾「ホテル側の事情もわからなくはないのですが、利用者側からすると体はきついけど日帰りのほうがいいと思う人は出てくると思います。値段が上がっているのは色んな要因があるのですが、例えば円安に伴って燃料も上がっているし、インバウンドの方が来て需要が増えている。あと実はホテル代だけではなくてコメの値段も上がっています。政府は備蓄米を供出しているんだけど値段が下がってこない」

坂口愛美アナ「コメも16週連続で値上がりしていまして、コメ5キロの平均価格は14日から20日に売られたものでいうと税込み4220円。前の週より3円高くなりまして、これも1年くらい前と比べると倍増している」

村尾「また物価が上がっているのは円安も影響もあります。例えばウクライナの問題から出てきた原油高。これが円安によってさらに高くなっている。コメも農業機械を使う以上、燃料代も上昇分もコメ価格に関係してきます。あとは人口減少に伴って人手不足になっている。そうすると労働者の賃金も上げざるを得ない。色んな複合的な要因があると思うんですけど、ここで一つ、コメについて危機的なことを触れさせていただくと、農水省の発表によると今、農業に従事している人の数って約123万人。123万人の方々の平均年齢をみると約68歳なんですよ。この方たちが今後大量に抜けていくと農業自体が大丈夫かなと思ってしまいます。農産物を作ってくれる人の数が少なくなっていることも今のコメ価格の高騰や野菜価格の高騰に繋がっているように思います。農業についてどうすべきか国もしっかり議論して検討してほしい」

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