離婚の引き金にも…“ヤバい義実家”との関係に悩む妻たち #4「親に何て言えばいいんだ」
離婚に至る過程はさまざまですが、配偶者との関係の悪化だけが原因とは限りません。
結婚すれば切っても切れない「義実家」の存在が、思わぬ形で夫婦のつながりを壊すこともあります。
自分だけの努力では改善されないのが義実家との関係の難しさでもあり、自分を守るために離婚を選択するケースも。
別れの引き金にもなる義実家の状態とはどんなものなのか、ご紹介します。
「元夫の義実家は人口が少ない山奥にあって、広い土地を持っておりその地元では大きな存在でした。
義父はずっと町内会長をやっていて、義母もいろいろな活動をしていたのは覚えています。
長男である夫は両親に頭が上がらず、結婚後もお盆や年末年始は必ず義実家に来るように言われているのを、私たち家族の気持ちなんて無視して最優先にしていましたね。
私が『自分の実家にもたまには行きたい』と言えば『親に何て言えばいいんだ』と返す夫は、いま思えば本当に情けなかったです。
古い価値観を引きずった義実家で、私や義弟のお嫁さんは常に家のために動くのが当たり前、食事の用意も後片付けも当たり前のように押し付けられて、毎回うんざりしていました。
子どもの躾にもうるさく、娘が動画を見ていると『馬鹿になる』と怒って泣かせるし、義実家で過ごすときはなるべく家族で固まって部屋に閉じこもっていました。
離婚を決めたのは、腰が悪くなってきた義父が『そろそろ引っ越してくれば』と私たちに言い出して、その目的が私に自分の介護をさせるためだったから。
『昔からそれが嫁の勤め』と言い出す義父と義母に、『仕事があるし、子どもたちの学校のこともあるので、引っ越しは無理です』と伝えたら、『非常識な嫁』と言われてびっくりしましたね。
夫はもちろん黙っていて、『あなただって、こんな山奥から通勤は大変でしょう』と言ったら『何とかなる距離だ』って、もう駄目だと思いました。
子どもたちも当然こんな家に引っ越すのは大反対で、『あなただけ帰れば』と言って離婚届を渡しました。
義父たちは怒っていたようですが、申し訳ないけれど義実家のために自分や子どもたちの人生を犠牲にするつもりなど、さらさらありません。
実家に戻った私や子どもたちに同居の意思はないとわかった夫は、離婚届に判をつきました。
古い価値観で生きるのは勝手だけれど、こちらを下に見て都合のいいように使おうとする人たちとは、縁を切るしかないですよね」(40代/総務)
義実家とのトラブルで多いのは、このケースのように「自分たちの現実に合わせるのが妻の役割」という一方的な思い込みからの要求です。
特に昔の価値観をいつまでも正解にしている人たちの場合、妻やその子どもたちの気持ちは考えることをしないので、話し合いが進まないのもよくあること。
一番の味方であるはずの夫が義実家側にいる場合は、離婚するしか妻は自分たちを守る手段がありません。
(ハピママ*/弘田 香)