Yahoo! JAPAN

災害時の第1次緊急輸送路 無電柱化が難航 計画策定時と同程度に

タウンニュース

無電柱化が完了した根岸駅周辺の山下本牧磯子線

横浜市は2018年度、災害時の消火や救助活動、物資輸送の生命線となる「緊急輸送路」などについて無電柱化(※)の推進計画を策定したが、工期の長さや高い整備費で難航。高速道路や幹線道路などと広域ネットワークを構成する第1次緊急輸送路の無電柱化率は、策定時と同程度の33%にとどまる。

市は推進計画に基づき、緊急輸送路を含む管理道路を整備してきた。しかし、23年度末の第1次緊急輸送路(総延長198Km)の無電柱化率は計画策定以降に指定された道路もあり、18年と同程度の33%(65Km)。また、第1次緊急輸送路のうち、横浜新道や保土ケ谷バイパスにつながる環状形成3路線(環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線/合計36Km)を27年度までに完成させることを目標にしていたが、23年度末の無電柱化率は18年から3ポイント増の71%(26Km)と達成困難な状況だ。

整備が進まない要因の一つが長い工期。市道路局企画課によると、既設埋設物の移設や共同溝の設置、電柱・電線の撤去など10年前後かかる。整備費も高く、国交省の試算では電線共同溝方式の場合、道路管理者の負担額は1Kmあたり約3・5億円。横浜市のような都市部は既設埋設物が密集しており、試算以上の費用が必要という。

市は現在、環状形成3路線の整備に注力し、25年度末の無電柱化率74%を目指している。コスト削減の技術導入や国への補助金要望にも取り組むとして、担当者は「人命救助や復旧・復興につながる事業。しっかり進めていきたい」と話す。

昼間工事や常設作業帯の導入を

NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク(大阪府)の井上利一事務局長は無電柱化推進にあたり、低コスト手法の積極的な活用のほか、昼間の工事や昼夜連続した常設作業帯などの導入を呼びかける。また、「11月10日の『無電柱化の日』などを活用し、市民に意義やメリットを周知すべき」と説明する。

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. NASAの原子力発電ドローンDragonfly、SpaceXによる2028年7月の打ち上げが決定

    DRONE
  2. 【新感覚】ラム肉をアヒージョでしゃぶしゃぶ!? しゃぶ葉の新フェアがいろんな意味でクセ強すぎぃ!!!!

    ロケットニュース24
  3. 東近畿の民謡大会 12月1日に名張で 優勝者は全国出場

    伊賀タウン情報YOU
  4. 【毒殺か病死か?】トスカーナ大公妃となった美女ビアンカ・カッペッロの謎めいた最後

    草の実堂
  5. 【ポケモンGO】シーズン最終イベント「マックスアウトフィナーレ」が激アツ! ラストまで全力でやるしかない!!

    ロケットニュース24
  6. 【感動】AIが「BE WITH YOU」「Story」「アルデバラン」を生歌で披露!

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  7. NewJeans・ハニ、衣装トラブルではにかむ姿が可愛い!【グッチ ビューティ イベント】

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  8. 韓国発『パンパンくんの日常』日本初の展覧会開催が決定 東京など7都市のPARCOで巡回展示

    SPICE
  9. 国土交通省、「無人航空機9機外購入」の一般競争入札を公告

    DRONE
  10. 【注意喚起】ヤマト運輸を装った詐欺メールが届いたので読んでみたら…ちょっと笑っちゃった

    ロケットニュース24