さつまいもに栗…季節のスイーツや穴のないドーナツが人気【中島オヤツ店 cake アンド bake+】黒部の無人駅前にある小さなお菓子屋さん
3000m級の北アルプスから流れ下る急流によってつくられた黒部川扇状地。穀倉地帯が広がる黒部の緑豊かな場所に、小さなお菓子屋さんがあります。
名前は「中島オヤツ店 cake アンド bake+」。定番のおやつや季節の食材を使ったかわいいケーキが並びます。
自然豊かな場所にある小さなお菓子屋さん
「中島オヤツ店」があるのは富山地方鉄道・長屋駅のすぐそば。駅といっても1日の平均乗降者数は20、30人の小さな無人駅で、周囲にはのどかな田園が広がります。近くには大きな酒造会社もあり、水と緑に恵まれた場所です。
店がオープンしたのは、2018年。
のんびりした景色の中で子供たちがおやつを買いに来るような店ができたら…と、この場所に店を構えました。
ウッド調の店内はこぢんまりと落ち着く雰囲気。
小さな菓子店ですが、近所からのほか、遠くは愛知や関東などの都市部からもSNSを見てわざわざ客が訪れるそう。
素朴でやさしい味の「おやつ」たち
店の定番商品は素朴な味わいのドーナツとシフォンケーキ。「懐かしい感じがする」と年配の方にも人気で、5個、10個と、まとめ買いしていく人も多いんだとか。
輪っかじゃない、ゴツゴツドーナツ
ドーナツは生地を丸めて揚げたもので、穴の開いた輪っかとは違った形。テニスボールほどの大きさです。おやつとしてはもちろん、軽食にもなりそう。
外側はザクザク、中はしっとりした食感で、コーヒーやお茶との相性は抜群です。
マスカット、栗、さつまいも…旬の味覚をつかったケーキやタルトも
店頭には季節の食材を使った生菓子も並びます。
「オープン当初は品数も少なくて、ドーナツにシフォンケーキにガトーショコラ…定番のものを並べていたんですが、気づけばいろいろ増えて…。なるべく地元の、旬の食材をつかっています」(店主)
子どもの頃からお菓子屋さんになるのが夢だったそうで、調理師学校を卒業後、飲食店や事務仕事などの勤務を経て、県内のホテルの製菓部門で修業したのち、自分の店を開きました。
モンブランタルトは上に絞ったクリームはもちろん、中にも栗が入っています。
なめらかなクリームと、ゴロっとした栗の食感が楽しい一品。サクッと軽いタルト生地はバターの風味も豊かに感じられます。
さつまいものケーキはしっとりした生地。
ふかしたさつまいもを牛乳と混ぜてペースト状にして、バター生地と合わせて焼き上げたもの。さつまいもの甘みがあるので砂糖は控えめ。
口に運ぶとバターの風味とさつまいもの味わいがふわっと広がります。黒ゴマの香りがやさしいアクセントに。
コーヒーや紅茶と相性がいいのはもちろんですが、牛乳とあわせても。子供のおやつにもぴったりです。
秋はこのほかイチジクやかぼちゃを使ったメニューもあるそう。もう少しするとイチゴの季節がスタートです。
自然豊かな場所の小さなお菓子屋さん、季節ごとに訪れたくなるお店です。
記事編集:nan-nan編集部
【中島オヤツ店 cake アンド bake+】
住所 富山県黒部市荻生3671
営業時間 10:00~18:00(完売次第閉店)
定休日 日~火曜