ミスドの公式アレンジレシピがご乱心 / こんなアンバランスなメニューあるかよ…
ミスタードーナツ。言わずと知れた日本のドーナツ界の覇者。その圧倒的な人気ゆえか、凍らせたりはたまたホットサンドメーカーで焼いたりとアレンジレシピにも事欠かない。
ちょっとSNSを覗くだけでも色んな人が色んなアレンジを施しているわけだが、実はミスドの公式サイトにもアレンジレシピが掲載されている。
……のだが、どうも公式にしては様子がおかしいのだ。
・ポン・デ・磯辺巻き
もちろん素直に美味しそうなメニューも数多い。オールドファッションを焼いてラスクにしたり、エンゼルフレンチを凍らせてアイスにしたり、そこら辺は間違いないだろう。
……が、問題は「ポンデリング」のアレンジ。よりにもよってミスドの看板商品である。
「ポン・デ・磯辺巻き」……???
これだけでもびっくりだが、その他に掲載されているポンデリングアレンジが「ポン・デ・あべかわ餅」「ポン・デ・揚げだし」である。完全にポンデリングを餅として扱っている。
確かにポンデリングはモチモチだし、餅的なアレンジを施すのは自然な感覚かもしれない……が、それにしたってやはり「磯辺巻き」はぶっちぎりで不安感が強い。ドーナツを醤油にひたすというのにはなかなか抵抗がある。
いや、しかしあくまで公式の言うことだ。一度素直に従ってみよう。
・不穏
というわけでポンデリングを求め、近隣の店舗へ急行。関係ないけど、今日も「もっちゅりん」は売り切れてますね。
……だが、ここでいきなり問題発生。
「ポン・デ・リング」と「ポン・デ・リング プレーン」の2種類ある。
外見を見るに、違いはグレーズの有無のようだ。今からやることを考えると甘いグレーズのない「プレーン」のほうを買いたくなるが、しかしサイトのレシピの材料欄には「ポン・デ・リング」としか書かれていない。胸中の不安を感じつつ、グレーズありの「ポン・デ・リング」を選択。
・作り方
さて、いよいよ作っていこう。詳しいレシピは公式ページをご参照いただきたいが、といっても作業としては1分で終わる。
ポンデリングをレンジで軽く温め……
だし醤油に……
ワーーー!!! スンマセンスンマセンスンマセン!!!
……ハァ、ハァ……
海苔を巻いて……
出来上がり。作業の軽さと心理的負担のアンバランスが凄い。
・実食
……では、いただいてみよう。いやどうやって食べんのよこれ。温められたことでリングがテロンとなって、迂闊に掴むと海苔の隙間から千切れ落ちそうである。
あ、美味いな。
味に関しては全然大丈夫である。温まったグレーズと だし醤油が溶け合った甘辛さで方向性としては「みたらし」の味に近いが、それよりもさっぱりしており海苔によく合う。グレーズありの方を選択しておいて良かった。西の方の甘めの醤油で作った磯辺餅の味だ。
一枚海苔の食感と持ちづらさ、あとやっぱり手掴みだとちょっとベタつくのだけがネックっちゃネックだが、そんなもんは気にしなきゃいい程度。拍子抜けするほど抵抗なく美味しいものができてしまった。
・大山鳴動して鼠一匹
全然普通に美味しかった。
こんなにも作業の軽さと心理的負担の重さ、そして実食時の抵抗のなさが全部釣り合っていない食べ物があっていいのか。
そのままで美味しいドーナツ界のレジェンドを醤油に浸す抵抗感さえ乗り越えてしまえば、待っているのは約束された美味しさ。手間もかからないので、興味があれば作ってみてほしい。
個人的にはさっき筆者を惑わせた「プレーン」も気になるな。甘さがない分 関東風の磯辺になるのかしら。また試してみよう。
参考リンク:ミスタードーナツ
執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.