「妍を競う」は女同士のマウントとは限らない【意外と知らない女ことば】
知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように…。
【校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば】
【今回の女ことば】妍を競う
『妍を競う』は、「女性の容姿の美しさ+争っている」の意味をもつ慣用句です。
さて何て読む?
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正解は――。
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【答え】けんをきそう
正解は「けんをきそう」です。
「妍=けん」は優美であること、女性の容姿の美しさのこと。この慣用句は、多くの美人がその美しさを競い合っている様子を表しています。
となれば、女性同士が「私の方が奇麗」「いえ、私の方が美人よ」などとやり合っている姿を想像してしまいましたが、広辞苑によると、女性とは限定せず「美しいこと。あでやかなこと」。花木がきれいに咲き誇る様子を表現する際にも使われます。
女同士のマウントの取り合いではなく、もっと高尚な使い方がオススメです。
出典元:「読んだら忘れない 大人の国語力辞典」(第1版)、「広辞苑」(第7版)
(日刊現代校閲/タダ美)
(コクハク編集部)